ジョギング・マラソン

夏のランニングの注意点は? 熱中症対策や日焼け防止のコツ

夏には熱中症や脱水などの危険もあり、ランニング時には快適かつ安全に走るための工夫が必要。ここでは夏のランニングで注意したい点、また危険回避のコツなどを詳しくご紹介します。

三河 賢文

執筆者:三河 賢文

ジョギング・マラソンガイド

暑い夏場もコツを抑えて快適にランニングを楽しもう

暑い夏場もコツを押さえて快適にランニングを楽しもう

梅雨が明ければ、まもなく暑い夏が訪れます。ランナーの中には暑さが苦手だったり、暑いとやる気が起きなかったりする方もいるでしょう。また、夏には熱中症や脱水などの危険もあり、ランニング時には快適かつ安全に走るための工夫が必要です。

ここでは夏のランニングで注意したい点、また危険回避のコツなどを詳しくご紹介します。

【目次】
夏に起こりやすい危険な症状
夏に心掛けたいランニングの工夫
  - 水分補給
  - 塩分補給
  - 日陰での休憩
  - 直射日光から肌を守る
  - 帽子の活用
無理せず快適なランニングライフを楽しもう

 

夏に起こりやすい危険な症状

夏には他の季節と違った危険がたくさん

夏には他の季節と違った危険がたくさん

まずは他の季節と比べて、夏に起こりやすい危険な症状を確認しておきましょう。代表的なものとして、まず挙げられるのが「熱中症」。水分・塩分不足のほか、体内でたくさん熱が作られたり、その熱を体外にうまく発散できなかったりすることなどが原因に考えられます。

熱中症になると多量の発汗や痙攣(痙攣)、めまい、頭痛、吐き気などのほか、重度になると意識障害などを起こすことも。少しでも症状が現れた際には、運動をやめて水分・塩分を補給しながら涼しい場所で休みましょう。

また、発汗に伴う水分不足などが原因で、脱水症が起きるケースも少なくありません。脱水症でも熱中症と類似した症状が多く見られ、多量の発汗やめまい、吐き気などが挙げられます。そのほか、のどが渇いたり視界がぼやけたりするのも、脱水症のサインかもしれません。

症状が重くなると手足がふるえたり真っすぐ走れなくなったり、幻覚が見えることも。体内の水分量が過剰に減れば命にも危険が及びます。そうならないよう、十分な水分補給を心掛けてください。

このほか、冷たいものばかり補給することで内臓が冷え、内臓疲労を起こすことも考えられます。また、水分は過剰に摂取してもいけません。水ばかり飲んで体内のナトリウム濃度が低下すると、今度は水中毒という症状を引き起こす可能性があるのです。

夏にはこうした危険が伴うことを十分に理解し、対策を講じておくことが大切になります。
 

夏に心掛けたいランニングの工夫

夏のランニングを安全かつ快適にするための工夫について、5つのポイントを取り上げます。注意点とあわせて、ぜひ実践してみてください。

1)水分補給
熱中症や脱水症などの原因として挙げられる水分不足。水分はのどが渇いてからではなく、それ以前からこまめに補給するようにしましょう。ランニング時に限らず、日常生活でも意識的に水分を取っておくことをおすすめします。ただし水だけの過剰摂取は水中毒に繋がりかねませんので、適度な量を心掛けましょう。後述する塩分補給とあわせて行うことが大切です。

なお、水分が不足してくると、尿の色が濃くなっていきます。トイレに行った際に色を確認すれば、水分不足を原因とした症状発生を防ぐことに繋がるでしょう。また、長時間にわたって尿意がない場合も、同じように体内の水分量が減っているサインです。

2)塩分補給
経口補水液なら水分と電解質(塩分)を一緒に補給できる

経口補水液なら水分と電解質(塩分)を一緒に補給できる

熱中症などの対策として、水分と一緒に塩分を補給しましょう。塩あるいは塩気のあるものを食べるのはもちろん、スポーツ向けに手軽に塩分補給できるタブレットや飴なども販売されています。これなら邪魔になりませんので、ランニング時にポケットやポーチへ入れておくのもおすすめです。

また、水分補給に経口補水液を用いるのも一つの方法。経口補水液はあらかじめ電解質(塩分)が含まれているもの。スポーツドリンクにも塩分の含まれたものはありますが、飲み過ぎると糖質を摂り過ぎる懸念があります。そのため、水分と同時に効率よく塩分も補給したいなら、経口補水液の活用を検討してみてください。

3)日陰での休憩
木陰や屋根の下などで日差しを避けて休もう

木陰や屋根の下などで日差しを避けて休もう

長時間にわたり太陽の下で走り続けるほど、先に取り上げたような症状を起こす危険性が高まります。そのため、適度なタイミングで休憩を取りましょう。休憩する際には太陽を遮れる日陰に。例えば街ラン中なら信号待ちで日陰に入るなど、意識して太陽の下にいる時間を減らしてください。

休憩を取りやすくするには、日陰のある場所をスタート地点として、短めの周回コースを走るのもおすすめです。私自身、よく陸上競技場でトレーニングしていますが、合間にスタンド下の日陰で休むようにしています。周回コースなら、水分や塩分などの補給物もスタート地点に置いておき、身軽に走りつつ周回ごとに摂取できるので便利です。

4)直射日光から肌を守る
日焼け止めを塗ったりUVカット機能のあるウエアを着たりと、日焼け防止も夏のランニングでは重要です。美容面だけでなく、紫外線を浴びることが疲労に繋がるという考えもあります。例えばアームカバーは、一見すると余計に暑くなるように思われるかもしれません。しかし直射日光が肌に当たらなくなることで、むしろ涼しく快適になります。もちろん不要な厚着は危険性が増しますが、夏用の機能性ウエアをうまく活用してみてください。

5)帽子の活用
帽子をかぶることで、直射日光が頭皮に当たらなくなります。また、太陽光から目を守ることで、快適な視界を維持できるでしょう。ランニング時の帽子は、通気性の良いものを選んでください。せっかく頭皮を守っても、通気性が悪いと帽子の中に熱がこもってしまいます。また、熱中症対策としては首筋などを冷やすことも有効といわれています。首後ろの日よけが付いたタイプの帽子ならより快適性が増すでしょう。
 

無理せず快適なランニングライフを楽しもう

走った後も汗拭き&着替えで快適に

走った後も汗拭き&着替えで快適に

起こり得る症状を知り、対策することで危険を回避しやすくなります。とはいえ、対策していても油断は禁物。少しでも不調を感じたら、走るのをやめて休むようにしましょう。これは夏だけに限ったことではありませんが、「無理しないこと」はとても大切です。

また、夏のランニングでは通常でもたくさん汗をかきます。快適さを求めるなら、すぐに汗を拭く、あるいは着替えるようにしてください。汗をそのまま放置しておくと、汗冷えして体調不良の原因にもなりかねません。私は走ってすぐシャワーを浴びられない場合、いつも汗拭き用のスポーツてぬぐいと着替えを用意しています。十分な対策を整えて、夏も快適なランニングを楽しみましょう。

参考:軽くて肌触り最高!タオルより便利な「スポーツてぬぐい」


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