暮らしの歳時記/秋の行事・楽しみ方(9~11月)

二十四節気「小雪」とは?2024年はいつ?意味や食べ物、過ごし方を解説

「小雪(しょうせつ)」とは季節の目安となる暦、二十四節気のひとつ。小雪とはどんな日? 2024年はいつからいつまで?「小春日和」や小雪の時期の七十二候、過ごし方、食べ物などを紹介します。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

二十四節気「小雪(しょうせつ)」とは?2024はいつ?意味や食べ物

小雪は「しょうせつ」と読みます。まだ少しですが雪が降る頃という意味で、山のほうでは雪が降ります。

小雪は「しょうせつ」と読みます。まだ少しですが、山のほうでは雪が降ります

「小雪」は二十四節気のひとつで、わずかな雪が降る頃という意味です。山などに雪がみられる時期となりますが、それほど雪は多くないことから小雪と呼ばれるようになりました。江戸時代の暦の解説書『暦便欄』では、小雪の気候を「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」(冷え込むようになってきて雨が雪になって降ってくるから)と説明しています。 
 
なお、二十四節気では、小雪の前は冬の兆しがみえてくる頃の「立冬」で、小雪の次は、山の峰に雪がかぶり平地でも雪が降りだす頃の「大雪」となります。

~小雪前後の二十四節気の移り変わり~
 立冬 → 小雪 → 大雪

<目次>

2024年の小雪はいつ?

2024年の小雪は、11月22日から12月6日です。毎年11月22日頃~12月6日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありません。二十四節気は季節の移り変わりを知るために、1年を約15日間ごとに24に分けたものですが、太陽の動きに合わせて1年を24等分して決めるので一定ではなく、1日程度前後することがあるからです。

そのため、小雪といっても、小雪に入る日を指す場合と、小雪(二十四節気の第20)から大雪(二十四節気の第21)までの約15日間をいう場合があります。
 

昼間は「小春日和」になることも

初冬の穏やかで暖かい気候を春に例えて「小春日和」と呼びます

初冬の穏やかで暖かい気候を春に例えて「小春日和」と呼びます

この時期、昼間はそれほど冷えず、ときには春を思わせるような暖かな日になることがあります。このような日を「小春日和」といいます。小春とは春のことではなく、旧暦の10月(今の11月頃)をさし、初冬の穏やかで暖かい気候を春に例えて「小春日和」と呼ぶようになりました。
 

小雪の初侯・次侯・末侯

二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、小雪の間にこのように移り変わります。
※日付は、2024年の日付です。

●初侯:虹蔵不見(にじかくれてみえず)11月22日頃
「虹蔵不見」の「蔵」には潜むという意味があり、虹が見られなくなる頃です。冬の日差しが弱まり、曇り空が多くなるこの時期は、虹が出たとしてもほんやりとしてすぐに消えてしまうので、くっきりとした虹はしばらくおあずけです。太平洋側の地域では、日差しのせいだけでなく、空気もカラカラに乾燥するため、虹が見られなくなってしまうそうです。
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●次侯:朔風払葉(きたかぜ このはをはらう)11月27日頃

「朔風」とは北風のことで、木枯らしが木の葉を吹き払う頃という意味です。木枯らしが吹くたびに木々の葉が散ってしまいます。すっかり葉が落ちて枯れたように見える木を表した「裸木」という言葉があります。
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●末侯:橘始黄(たちばな はじめて きばむ)12月2日頃

橘の実が黄色く色づき始める頃。橘は古くから日本に自生している日本固有の柑橘類です。橘は葉が枯れることのない常緑樹で、永遠の象徴とされ、その実は「不老不死」の実として『日本書記』にも登場しています。平安京の頃から京都御所紫宸殿の南庭に植えられ、「右近の橘」と称されるなど古くから珍重されてきました。その悠久性、永遠性が文化の永久性に通じることから、文化勲章のデザインにも採用されています。
 
橘は古くから日本に自生している柑橘類。常緑なので永遠の象徴とされました

橘は古くから日本に自生している柑橘類。常緑なので永遠の象徴とされました

 

小雪の過ごし方・食べ物

冬とはいえ、昼間はそこまで冷え込まないのが小雪の時期の特徴で、前述のように「小春日和」になることもありますが、夕方以降はぐっと気温が下がるので、油断をして体調を崩さないよう注意してください。出掛けるときは重ね着できる上着やストールを持っていくなど、防寒対策を忘れずに。
 
また、寒さだけでは風邪はひかないといいます。乾燥が加わるこの時期は、ウィルスを吸い込みやすくなるそう。肌荒れなどの原因にもなりますので、しっかり乾燥対策をしてください。
 
風邪予防におすすめなのが、旬のみかん。ビタミンCなどの栄養も豊富で、風邪予防に留意したいこの時期におすすめです。白菜、ほうれん草、春菊などの葉物野菜も旬を迎えます。温かい鍋料理がおいしい季節。旬の野菜を鍋にたくさん入れれば、栄養たっぷりで体も温まりますね。

新米のおいしい季節。ごはんの味を堪能しましょう♪

新米のおいしい季節。ごはんの味を堪能しましょう♪

小雪の時期には、11月23日に「勤労感謝の日」がめぐってきます。勤労感謝の日の前身は、五穀の収穫に感謝して祝う「新嘗祭」で、新穀を神様に供えて感謝し、人が初めて口にする行事です。新米がおいしい季節、ぜひ堪能してください。

▷「11月23日「勤労感謝の日」の由来・起源

11月の第3木曜はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日。2024年は11月21日です。小雪の時期には店頭をにぎわしているので、新酒ならではのフレッシュな味を楽しんでみてはいかがでしょう。

▷「ボジョレーヌーヴォーとは?いまさら聞けない基礎知識
 
年によっては「三の酉」がめぐってきて、酉の市が開かれます。2024年は三の酉があります。

▷「酉の市とは?一の酉・二の酉・三の酉はいつ?由来や縁起熊手の粋な買い方

 
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