住民税とは? 納税をしなくてはならない人に年齢制限はない
【住民税を支払う必要がある年齢についてガイドが動画で解説】住民税は、道府県民税と市町村民税を合わせたもので、1月1日現在お住まいの区市町村で課税、徴収される税金です。住民税には、所得金額にかかわらず定額で課税される均等割と、前年の所得金額に応じて課税される所得割があります。こちらも参照してください。そもそも、住民税を支払わなければならない人(納税義務者)は、
(1)市町村等内に住所を有する人(均等割と所得割)
(2)市町村等内に住所を有しない人で、事務所や事業所、家屋敷を有する人(均等割のみ)
となります。原則的には、年齢制限はないということです。しかし、住民税が課税されない場合もあります。均等割と所得割でそれぞれ要件が異なります。
均等割と所得割が非課税の場合
以下に該当する人は、均等割と所得割の両方が非課税となります。つまり、住民税を支払う義務がないことになります。①生活保護法による生活扶助を受けている人
②障害者・未成年者・寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の人(注:令和2年度から給与所得控除額が変更されました)
③前年中の合計所得金額が一定の金額以下の人
所得割のみが非課税の場合とは、前年中の総所得金額等が、一定の金額以下の人となります。
※いずれも、市町村等により異なりますので注意してください。
住民税の年齢制限は?
つまり、住民税が非課税に該当する要件のうち、年齢に関するものは、②の未成年者となりますが、これも、未成年者が非課税というわけではなく、未成年者の所得基準が通常よりも緩和されているということです。したがって、未成年者であっても、給与等年収204万4000円以上の人は、住民税を支払う義務があることになりますので、年齢制限で無条件に非課税となるわけではないことになります。
住民税は何歳から何歳まで払うのか?
以上のように、住民税は、原則として非課税に該当しない場合には、支払わなければならないことになりますので、一定の収入がある限り、年齢に関係なく、支払うこととなります。【1】0歳~15歳
中学生以下(満15歳に達した日以後の最初の3月31日まで)の人を労働者として働かせることは原則として禁止されています。したがって、一般的には、収入がありませんので、②の未成年者に該当し、均等割・所得割のどちらも支払う必要はないことになります。
【2】16歳以上※上記【1】以外
原則として、非課税要件(一定の所得以下など)に該当しない限り、何歳になっても住民税を支払わなければならないことになります(18歳未満は一定の就労制限があります)。
なお、パートでも住民税を支払わなければならない場合もありますので、注意してください。
また、所得税と住民税では、所得控除などで異なることがある点も、注意してください。
一般的には、所得税については意識している人は多いようですが、住民税については、あまり意識しておらず、いくら支払っているのかを認識している人は少ないようです。課税される所得金額によっては、所得税率よりも住民税率の方が高率となるケースもありますので、再認識してはいかがでしょうか。
住民税は、住民の日常生活に身近な関わりを持つ仕事のための費用を、住民がその能力に応じて分担し合う、という性格の税金で、いわば住民として暮らしていくために負担しなければならない地域社会の会費ともいえますので、ルールにしたがって、正しく支払う(納める)ことが大切なのではないでしょうか。
【関連記事をチェック!】
住民税とは?計算方法と納付方法を徹底解説
「住民税が高い」と感じたらチェックしたいこと
月収20万円で住民税はいくら払う?
住民税が免除される人とは?
住民税決定通知書とは?いつ、どこでもらえる?
住民税納付書はいつ届く?普通徴収は6月に届く
住民税の所得控除額とは?所得税と違う項目と金額は