例文付き!読書感想文の書き方ステップを例を使って解説

読書感想文は真っ白な原稿用紙を目の前にすると、なかなか進まないもの。例文を見ながら書き方のコツを掴みましょう!

読書感想文は真っ白な原稿用紙を目の前にすると、なかなか進まないもの。例文を見ながら書き方のコツを掴みましょう!

小学生の夏休みの宿題である読書感想文は、いざ真っ白な原稿用紙を目の前にすると、なかなか進まないことも多いでしょう。自分が感じたことをまとめて文章にすることは、小学生にとっては、結構難しいものです。

ですが、書き方のステップを覚えれば、案外簡単に書くことができます。そこで読書感想文の書き方ステップを例文を使いながら説明します。読書感想文の例で構成の流れが分かったら、最後は文章をブラッシュアップして、完成度を高めていきましょう。

目次
読書感想文をスラスラ書くための7STEP
偉人伝「野口英世」の読書感想文書き方例
「森のおくから」の読書感想文書き方例
最後に読書感想文のブラッシュアップを

 

読書感想文をスラスラ書くための7STEP

■STEP1 この本を選んだ理由を考える
まずはなぜその本を読もうと思ったのか選んだ理由や動機を考えましょう。 「自分が興味を持っている内容だったから」「タイトルに魅かれたから」「主人公が自分と同じ年齢だったから」「表紙の絵が気になったから」「友達や親から『面白いよ』とススメられたから」など、色々あるでしょう。

■STEP2 主人公の性格や出来事を順に書き出す
主人公が、最初から明確になっている場合もあれば、主人公が動物や擬人化された物の場合もあります。主人公の個性や特徴を読み取り、自分が読み取った主人公の性格、そして出来事を順を追って書き出してみましょう。

■STEP3 他の登場人物にも目をむける
主人公像がはっきりしたら、次は他の登場人物を考えてみましょう。主人公に影響を与えた人物や、それぞれの個性や特徴なども捉えておくとよいでしょう。

■STEP4 最も心に残っている場面を思い出す
次に全体を通して、場面として最も印象に残っているところはどこか考えましょう。後の作業と答えが重複することもありますが、多様なアプローチから考えることで、読書感想文で自分が書きたいことが、より分かりやすくなるでしょう。

■STEP5 主人公の言動で「すごいな!」と感じたところを考える
次に主人公の言動で、尊敬するところや、憧れるところを考えてみましょう。「すごい!」「素晴らしい!」と感心したり、共感したり、驚嘆した箇所から考えるとよいでしょう。また自分と比べてみるのもよいでしょう。

■STEP6 主人公の言動で「自分なら○○したのに」と思ったところを考える
同じく主人公の言動で「自分とは違うな」と感じたり「自分だったら別の方法、手段を取っていただろう」と思ったり、主人公と反対の意見や感じ方をした箇所も考えてみましょう。

■STEP7 この本を読んでためになったところを考える
最後にこの本を読んで、ためになったことを考えましょう。新たに気づきがあったこと、知識が増したこと、興味が湧いたことなどです。また自己の成長や社会に貢献するような意識に繋がることもあれば書くとよいでしょう。
 
以上の7つのSTEPで考えたことを付箋紙のようなものに箇条書きにします。そして内容の似たものをまとめ、実際に読書感想文を書く順序を考え並べて、統合するもの、割愛するものを考えていくとよいでしょう。

 

偉人伝「野口英世」の読書感想文の書き方例

偉人伝「野口英世」の読書感想文の書き方例

偉人伝「野口英世」の読書感想文の書き方例

では、7つのSTEPを使い、実際に偉人伝「野口 英世」を例にとって考えてみましょう。貧しさと左手のやけどを乗り越え、世界を舞台に活躍した細菌学者、英世の生き方や人生を記した本です。

■STEP1 この本を読もうと思った理由
「野口 英世」は医学に貢献した人で名前はよく聞くが、実際に何をして、どのような人生を送ったのかよく知らなかったので、詳しく知りたいと思い、読むことにした。

■STEP2 主人公の性格、出来事を書き出す
・負けず嫌いで、頑張り屋さん、研究熱心
・幼い頃、左手にやけどを負う
・いじめに負けず、勉強に励み、医師を目指す
・助けてくれる人が大勢いた
・アメリカに渡り、細菌の研究に没頭する
・母の手紙で帰国、ヒーローとなる
・アフリカに渡り、黄熱病の研究に打ち込み、感染し最期をむかえる

■STEP3 周辺登場人物をまとめる
・野口シカ(英世の母、貧しい家庭を懸命に働き支える)
・小林栄(小学校時代の恩師、手術費用を集めてくれる)
・八子弥壽平(小学校時代の親友、英世に積極的に協力する)
・渡部鼎(手の手術した医師、英世を病院に置き、勉強をさせた)
・血脇守之助(歯科医、英世の留学に尽力する)

■STEP4 心に残っている場面
・日本に帰り、お母さんと抱き合って泣いた場面
・皆が止める中、アフリカへ渡り、黄熱病の研究に行く決心をした場面

■STEP5  英世のスゴイ!と感じたところ
・友達にいじめられても、貧しさにも、左手のやけどにも負けず、「勉強で見返そう!」と勉強に励み優秀な成績を修める
・人が応援や支援をしてあげようと思うような、英世の性格や人格、日頃の努力
・アメリカに渡り、4時間しか寝ないで研究に打ち込んだところ
・南米で猛威を振るっている黄熱病のワクチンを開発するため、皆が止める中、アフリカに渡ったこと

■STEP6 自分なら違うことをしたのにと思うところ
・日本へ帰国しヒーローとして扱われ、お母さんのことなど考えれば自分だったらそのまま日本へいるかもしれない
・人々を救うためとはいえ、アフリカへ渡るさまざなリスクを考えると、自分だったら行かないと思う

■STEP7 本を読んでためになったところ
・貧しさや左手のやけど、またそれによる友達からのいじめにも負けることなく、その悔しさを「勉強で見返してやろう!」と勉強に打ち込む姿を見て、自分も辛いことや悔しいことがあっても、それに負けず、頑張ろうという勇気が湧いた
・日頃当たり前のように学校へ行き勉強してしるが、苦労して勉強をしている英世の姿をみて、「勉強することができる幸せ」を感じた
・自分の名誉や幸せのためでなく、病気で苦しんでいる人々を救うため、常に新しいものへの挑戦を続ける英世の姿には本当に感動した。自分も将来、人々や社会に役立つ、打ち込めるものを見つたいと強く思うようになった

以上、これらのことを繋ぎ合わせていくと、スムーズに読書感想文が完成するでしょう。また書いた感想文を読んでみて、下記の点をチェックしてみましょう。

 

「森のおくから」読書感想文の書き方例

「森のおくから」読書感想文の書き方例・例文

「森のおくから」読書感想文の書き方例

では次に、「森のおくから」(レベッカ・ボンド作)で読書感想文の書き方を考えてみましょう。空欄のカッコ内は、自分が思うことや感じたことなどを入れて、感想文を書く練習として参考にしてください。

「森のおくから」は、人々が穏やかに暮らしていた森で、ある日突然、大きな山火事が発生しました。逃げ場を失くした人々や動物たちが、湖へと逃げ込みます。燃え上がる森を目の前に、人間と動物の垣根を超えて、思いを共有し合うという体験をした少年の話しです。

■STEP1 この本を読もうと思った理由
私はこの本を図書館で初めて見ました。森の動物たちと少年が大きな木に体を半分かくし、同じ方向を見ている表紙の絵を見て、何を見ているのかが気になり、この本を手に取りました。

■STEP2 主人公の性格、出来事・行動について考えたこと
森の中の小さなホテルをやるお母さんを手伝いながら暮らしているアントニオ。そこで旅する人や仕事で猟や釣りをするお客さんと話したりするのは、楽しいだろうなと思いました。

■STEP3 他の登場人物などにも目をむけて考えたこと
近くには湖があり、森には木が茂り、奥には多くの動物たちが住む森を歩いたり、ホテルに泊まっているお客さんから、狩りの勇ましい話や、楽器の演奏を聞いたりするのは、楽しいだろうなと思いました(反対に大人ばかりの中でつまらないだろうなと感じたなら、それらを入れる)。

■STEP5・6 主人公の言動で感じたことや自分との比較
もし私の家が、自然に囲まれた森の中のホテルだったら、いろんな所から来たお客さんの話しをたくさん聞いて、私が森のことや、隠れている動物の話をしてあげたいなと思いながら、ワクワクして読み進めていきました(自分をアントニオに置き換えて考える)。

■STEP4 心に残っている場面1
ある日、大変なことが起こりました。それは私がこの本を読んで、一番心に残っている場面でもあります。大きな山火事が起こり、逃げ場を失くした人や動物が、一斉に湖の中に逃げ込んだのです。水に浸りながら、燃え盛る森を見ていたところがとても印象的でした。

■STEP7 本を読んでためになったところ1
みんな、ものすごく怖かっただろうなと思いました。「けむりのおおわれた空は真っ暗で、昼か夜かも分からず、どのくらいたったかも分からない」私はそれを想像しただけでも、怖くなりました。「もし火事が起こったら、どうしよう……」私の家の近くには逃げ込む湖もありません。逃げる方法を考えたり、絶対火事を起こさないようにしようと思うようになりました(自分の防災への意識などを書く)

■STEP4 心に残っている場面2
それから、とても不思議に感じたことがあります。「オオカミがシカの隣に、ウサギがキツネの傍に、人間もヘラシカも体が触れるくらい近くに立っている」というところです。なぜ、動物たちは、人を襲わなかったのだろうか……。

きっと大きな山火事を目の前にし、人も動物も皆、「早くこの山火事が消えますように…」と気持ちはひとつだったのだろうと思います。そして「動物が人間を襲ったり、弱い動物を捕らえるのは、身に危険を感じたり、必要な食料を捕る時だけなんだ」と思いました。

大きな災害が起こった時、争いあうのではなく、災害から逃れることに、人や動物の気持ちは一つになることを強く感じました。

■STEP7 本を読んでためになったところ2
私はふと、学校で言いあいになり、それからしゃべらなくなったお友達のことが頭に浮かびました。今思うと、原因はとても些細なことだったように感じます。だから今度、私からお友達に話しかけてみようと思いました(自分の体験談があれば入れる)。

私はこの本を読んで、何だか心にズッシリと残るものを感じました(最後に総まとめの言葉)。

 

最後に読書感想文のブラッシュアップを!

偉人伝「野口 英世」の例のように7STEPで読書感想文で書けたら、最後は文章をブラッシュアップして、完成度の高めましょう

偉人伝「野口 英世」の例のように7STEPで読書感想文で書けたら、最後は文章をブラッシュアップして、完成度の高めましょう

■CHECK1 あらすじが多くないか
読書感想文ですので、あらすじが多すぎると、要約文のようになってしまいます。感じたことを主として書きましょう。

■CHECK2 素直に気持ちを表現しているか
感じたこと、思ったことを素直に表現しましょう。善悪や優劣を決めつける書き方より、分からないところは疑問形で残したり、自分の中での今後の課題のような形で書いた方が好ましいでしょう。

■CHECK3 作文の書き方の決まりが守られているか
原稿用紙の使い方が適切か、タイトルは上3マス空ける、氏名は2行目に下1マス空ける。句読点やカギカッコなどの作文の決まりが守られているか、また誤字脱字にも気をつけましょう。
 


以上のように読書感想文は内容をステップ順に考えていくと、自然と書きたいことが明確になり、スムーズに書けるものです。今年の夏休みは是非多くの本を読み、読書感想文に挑戦してみましょう。

 

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