同じ台風の被害でも、「風」と「水」では適用される補償が異なる

火災保険は竜巻やひょう・雪の被害もカバーが可能

火災保険は竜巻やひょう、雪の被害もカバーすることが可能


火災保険は火災のほか、自然災害による住宅や家財の損害をカバ-することができます。たとえば床上浸水や土砂崩れなどによる「水災」のほか、竜巻や突風、旋風などの「風災」、降ひょうなどの「ひょう災」、雪による「雪災」なども補償の対象になっています。これら「風災・ひょう災・雪災」の3つは、火災保険の補償のひとつとしてワンセットになっています。

水災や風災は、台風で生じることが多い被害です。しかし、同じ台風で生じた被害でも、洪水で床上浸水の被害を被った人もいれば、風の被害で屋根が破壊される被害を被った人もいるでしょう。ここで床上浸水をカバーするには「水災」の補償が、風による損害をカバーするには「風災」の補償が必要です。なお、雪が溶けて起こる洪水は、原因は雪ですが、「雪災」ではなく「水災」からカバーされます。火災保険では損害が生じた原因によって、適用される補償が異なってくる点があるのを知っておきましょう。

また、風や雨、雪などが吹き込んで、建物や家財に損害を受ける場合もあります。火災保険では、「建物の外側が風や雨、雪によって破壊された」ことによって生じた吹き込み損害のみが対象であることも知っておきましょう。建物の瑕疵や老朽化、または窓の閉め忘れなどで、雨や雪が吹き込んだ場合の被害は、災害によって偶然起きたものではないからです。

一方、ひょう災の補償では、ひょう(直径5mm以上)だけでなく、あられ(直径5mm未満)による被害もカバーします。降ひょうによる被害は、滅多に見ることはありませんが、過去には都市部でゴルフボール大のひょうが降り、住宅に大きな損害をもたらしたことがありました。

また、2014年の関東地方の豪雪では、積雪の重みに耐えかねてカーポート(簡易車庫)が落下、都市部でも住宅やクルマに損害が生じたケースが多数見られました。滅多にないとはいえ、起きれば大きな被害をもたらすこれらの自然災害にも、しっかり対応できるようにしておきたいところですね。

多くの火災保険は一定の補償を束ねたパッケージ型で、「風災・ひょう災・雪災」が組み込まれているのが一般的です。生じた損害額に対する保険金だけでなく 、事故の後の取り片付けや清掃・搬出などにかかる費用をカバーしてくれる「残存物取片づけ費用」がセットされている商品もあります。


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九州北部豪雨  床上浸水は火災保険でカバーできる


20万円以下の損害は請求できない契約も。火災共済は最大保障額を確認

自分の火災保険契約はどうなってる?一度確かめてみよう

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「風災・ひょう災・雪災」の補償を確保している場合でも、以下の点には注意が必要です。

まず、損害額が20万円以上にならないと、保険金の請求ができない契約がある点です。かつての主流商品だった「住宅総合保険」はこのタイプ。しばらく前に長期で火災保険の契約をした場合は、これに該当することがあるので、確認してみましょう。

また、免責金額(自己負担額)が設定される場合もあり、その場合は損害額から免責金額を控除した額が保険金として支払われます。

保険料が割安な火災共済に加入している場合も確認が必要です。契約により、風・ひょう・雪による損害、あるいは浸水等の水害では、支払われる共済金が損害額に満たない場合があります。また、損害に応じた共済金ではなく、一定の見舞金のみを支払うとする商品もあります。この場合、受け取れる共済金だけでは、住宅や家財の原状回復が難しくなることを知っておきましょう。


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火災保険と火災共済、どう違う? 
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次のページでは鳥や落下物など飛来物体による損害について紹介します≫≫


鳥や落下物など飛来物体による損害は「物体落下・飛来」でカバー

住宅に落下、あるいは飛来して被害を及ぼすものは、ひょうや雪だけに限りません。鳥や物体などが落下や飛来することもあります。こうした場合には、火災保険に「物体落下・飛来」の補償をつけることでカバーできます。

また、物体の落下・飛来、あるいは衝突などが、第三者によって及ぼされたものであれば、加害者には法律上の損害賠償責任が生じます。よって加害者に損害賠償を請求するのが基本。被害者は、自分の加入している火災保険から補償を受けとることも可能ですが、その場合は加害者からの賠償は受けられません。

いずれにしても損害賠償を負担すべきは加害者なので、被害者に保険金を支払った損保会社は、被害者が持つ損害賠償請求権を、被害者に支払った保険金の範囲内で取得し、加害者に求償することになります。


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火災保険の物体の落下・飛来・衝突・倒壊って? 


台風・竜巻・ひょう・雪等による損害に関する、火災保険のまとめ

同じ台風でも、床上浸水は「水災」、風による損害は「風災」がカバー
・火災保険では「風災・ひょう災・雪災」がワンセットで補償に組み込まれているのが一般的
・契約によっては、免責金額(自己負担額)を設定したり、損害額20万円未満は請求できないことも
・火災共済は損害を全額カバーできないことも



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