ボディケア/ボディケアの基礎知識

理想の腸内フローラとは?健康美人の食事・生活習慣

最近よく耳にする「腸内フローラ」ですが、意味をしっかり理解している人はどの程度いるでしょうか。今回は、「腸内フローラ」について理解を深めると同時に、「腸内フローラ」を整える食事や運動、生活習慣についても詳しく解説していきます。

和田 清香

執筆者:和田 清香

ダイエット・ボディケアガイド

 結局のところ、腸内フローラとは何か?

理想の腸内フローラだとメリットがたくさん!

理想の腸内フローラだとメリットがたくさん!

「腸内フローラという言葉はよく聞くけど、結局のところ何?」と思っている人も少なくはないはず。そこで今回は、「腸内フローラ」についてしっかり理解を深めたうえで、理想的な「腸内フローラ」の状態を維持するために必要な食事や生活習慣について解説していきたいと思います。


腸内フローラの基礎知識

腸内フローラとは何か?

腸内フローラとは何か?

私たちの腸内には多種多様な細菌が生息していて、その数はなんと600兆個以上といわれています。特に小腸から大腸にかけては、これらの細菌が種類ごとにグループを成してまとまり腸の壁面に住んでいます。

この様子が、まるで種類ごとに咲いているお花畑のように見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれるようになったのです。

「腸内フローラ」を作っている腸内細菌の種類や数は、人種、年齢、生活習慣、食事等によって一人一人異なるため、「腸内フローラ」も人それぞれ異なり、また、体調やストレスなどによっても日々変化するものといわれています。

腸内フローラは、いつどのように決まるのか?

「腸内フローラ」は基本的には3歳までに形成されるといわれています。お母さんの体内では無菌状態で育つ赤ちゃんですが、へその緒を切ってこの世に誕生した途端、たくさんの菌と接触するようになります。

そうやって家族や身の回りのもの、食べる物など、様々な環境から菌をどんどん取り込むことで「腸内フローラ」が形成されていきます。

また、腸内フローラは母親と似ることが多く、母子でビフィズス菌を比較すると75%の確立で遺伝子が一致することがわかっています。これは、赤ちゃんが生まれる際の産道が腸内と似た細菌環境にあるため、産道を通る赤ちゃんの口から細菌が取り込まれ、そのまま腸内に定着すると考えられています。

このように、生まれた瞬間、生まれた時の環境によって形成される「腸内フローラ」なので、食事・運動・生活習慣で「腸内フローラ」をガラッと変えることは難しいのが事実ですが、意識的に改善に取り組めば、約1週間で徐々に改善がみられるといわれています。

「腸内フローラ」の改善がみられ、それがダイエットや肌に効果としてあらわれるまでには1ヶ月程度かかると覚えておきましょう。

理想の腸内フローラとは

腸内フローラは不安定!?

腸内フローラは不安定!?

腸内細菌は大きく3つに分類されます。

1つ目は体に良い働きをする善玉菌。悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促すことでお腹の調子を整える働きがあります。

2つ目は体に悪い働きをする悪玉菌。腸内で有害物資を作り出すため、悪玉菌が増えると便秘や下痢など、お腹の調子を悪くします。

3つ目は善玉菌にも悪玉菌にも属さない日和見菌。腸内の善玉菌もしくは悪玉菌の優勢な方に味方をして働くものです。

理想的な「腸内フローラ」の状態というのは、善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割というバランスです。

健康、美容、ダイエットにとって腸内環境を正常にしておくことが大切と言われますが、常に腸内環境を以上のバランスにキープし、「腸内フローラ」を整えることが重要となります。

理想の腸内フローラであるメリット

善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割というバランスを保つ理想の「腸内フローラ」であると、以下のようなメリットが挙げられます。

■便秘解消効果
理想の腸内フローラであれば、体内の不要物や老廃物は便としてスムーズに排出されます。いっぽう、便秘になるとお腹の出っ張りも気になる他、吹き出物や口臭、体臭の原因にもなります。

■血流アップ効果
腸の活動が活発になることで体温が上昇し、血流アップ効果が期待できます。また、血流がアップすることで基礎代謝も上がり、これが冷えやむくみの改善にもつながります。

■ダイエット効果
便秘解消によってウエストがサイズダウンしたり、内臓脂肪の減少にもつながります。また、血流アップ効果によって基礎代謝が上がって痩せやすい体となり、これがダイエット効果にもつながります。

■若返り効果
悪玉菌が増えると、肌荒れやシワなどの原因にもなります。善玉菌が優勢の腸内フローラをキープすれば、実年齢よりも若く見える効果が期待できます。

■美肌効果
便秘解消によって吹き出物が減り、血流アップ効果によって肌にも栄養が行きわたるようになることで美肌効果にも役立ちます。

■睡眠の質をアップ
睡眠に関するホルモン:メラトニンがしっかり分泌されていれば、睡眠の満足度が高まり、朝も気持ちよく起きられるようになりますが、このメラトニンの材料となる前駆体は腸で作られます。

つまり、腸内フローラがバランスよく存在していれば、メラトニンの脳内分泌量が増え、睡眠の質をアップします。

■免疫力アップ
免疫力がアップすることで風邪をひきにくい、疲れにくいといった効果が期待できます。いっぽう免疫力が低下すると、アレルギー疾患といったトラブルも招きがちです。

■自律神経のバランスを整える
腸内細菌は幸せ物質であるドーパミンやセロトニンを合成し、その前駆体を脳に送っているので、腸内フローラのバランスを整えることで精神面も安定し、自律神経の乱れも軽減されます。

「腸内フローラ」のバランスは、体調、食生活、年齢、ストレス、薬の服用など、様々な要因によって日々変化すると言われています。

そこで、日頃から理想の「腸内フローラ」のバランスをキープするために必要な食事や運動、生活習慣について、以下から紹介します。上記で解説したように、意識的に改善に取り組めば、約1週間で「腸内フローラ」の改善がみられるでしょう!

理想の腸内フローラになるための食事

食事で善玉菌を増やそう!

食事で善玉菌を増やそう!

「腸内フローラ」のバランスを整えるためには、食事で腸内の善玉菌を増やすことが重要です。

■乳酸菌やビフィズス菌を含む発酵食品を摂る
例:ヨーグルト、チーズ、キムチ、ぬか漬け、ピクルス、甘酒、味噌など

■オリゴ糖を摂る(オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなる)
例:大豆、バナナ、ゴボウ、玉ねぎなど

その他、暴飲暴食をしない、水溶性・不溶性の食物繊維を摂る、良質の油を摂る、冷たい食べ物や飲み物は控えることなども覚えておきましょう。


理想の腸内フローラになるための運動・生活習慣

無理のない気持ち良い運動も◎

無理のない気持ち良い運動も◎

運動をすると血の巡りがよくなり、腸の細胞にも刺激が伝わります。少し息があがる程度(話が出来たり、笑顔を保てるぐらい)のウォーキングやジョギングを無理のない程度に行うことも、「腸内フローラ」のバランスを整えることに役立ちます。

また、腸はストレスに敏感なので、気持良いと感じることは腸にとっても気持良いことであり、これも「腸内フローラ」のバランスを整えることに効果的です。

以下で紹介するような方法で、腸がリラックスする時間を確保できるように心がけましょう。

・お風呂でリラックス
ぬるめのお湯にゆったり浸かりつつ、入浴剤やアロマを加えて香りで癒されるのも◎。

・音楽でリラックス
1分間に100拍以下というゆっくりとしたリズムの音楽は副交感神経を優位にさせ、リラックス&胃腸の動きを活発にする効果につながります。

・腸のマッサージ
おへそを中心に「の」の字を描くようにマッサージすると、腸が気持ち良く動くと同時に蠕動運動を活発にします。

・笑う
笑うという行為は免疫細胞が活性化します。これは、作り笑いでも効果があるので、常に笑顔を心がけることも意識しましょう。


「腸内フローラ」を整えることは、心身の健康美にとって非常に重要なことといえるので、是非お役立てください!
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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