スキンケア/フランス式美容法

毛穴エクストラクションとは?仕組み&やり方など、フランス流毛穴ケアを解説

フランス人がしている「毛穴エクストラクション」という毛穴ケアをご紹介します。肌の悩みで上位に挙がる小鼻や頬の毛穴にできる黒いポツポツやざらつき。フランスでは、毛穴の汚れをケアをすることはごく普通で、毛穴が常にきれいなので悩みに挙がりません。

立神 詩帆

執筆者:立神 詩帆

フランス流美容ガイド

毛穴エクストラクションとは? フランスのエステサロンで日本人が驚がく

毛穴エクストラクションとは?

毛穴エクストラクションとは?


エステと美容の発祥の地と言われるフランスで、いつかエステを受けてみたいと憧れている方もいるでしょう。ところで、フランスのエステサロンで、初めて施術を受けた日本人が驚がくする、ある出来事をご存知でしょうか?

それは、マッサージを受けて、気持ち良さについウトウトとしたしかけた頃に起こります。突然、エステティシャンに指に力を入れて肌を「ぎゅっ、ぎゅっ」と強く押されて、驚きと痛さで眠気が吹っ飛んだという日本人は後を絶ちません。

実は、これは「エクストラクション」と呼ばれる毛穴ケアの一種です。
 
<目次>

   

エクストラクションとはフランス語で毛穴の汚れを押し出すこと

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角栓を押し出すエクストラクション

日本では聞きなれない言葉ですが、指で圧力をかける、あるいは器具を使って毛穴の詰まりや黒ずみを押し出すことをフランス語で「エクストラクション」と言います。

どのエステサロンにも、肌の汚れを取り除くメニューが必ずあるほど、定期的にエステサロンで肌を清潔に保つケアを受けることがごく普通のフランスでは、エクストラクションをしてもらうためにエステに通う人もいるほど、エクストラクションは重要なケアなのです。
 

毛穴の黒ずみや詰まりの原因は皮脂と古い角質が混ざった角栓

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毛穴の黒ずみやざらつきの正体は角栓です

毛穴の詰まりは、毛穴の中の皮脂腺から分泌された皮脂と古い角質が混ざったもので「角栓」と呼ばれます。放っておくと、表面が酸化して黒ずんで、ポツポツと目立つようになります。毛穴の詰まりは、毛穴の奥まで続いているため、洗顔や化粧品で肌の表面をケアするだけでは、完全に取り除くのは困難です。そこで、できてしまった角栓は、エクストラクションで毛穴の外へ押し出すことで、効率よく取り除くことができます。

角栓は、顔だけでなく背中やお腹にも角栓はできやすく、特にボディの角栓は大きく固くなっている場合があるので、フランスのエステでは、ボディケアの際にもエクストラクションを行います。
 

フランスのエクストラクションのやり方

フランスのエステサロンでは、以下の手順でトリートメントと同時にエクストラクションを行います。
エクストラクションは、正しいやり方で行えば、効率的に角栓を取り除くことができます

エクストラクションは、正しいやり方で行えば、効率的に角栓を取り除くことができます

 
  1. クレンジングした肌にスチームをあてる。または、温めたミスト状の化粧水を噴射して毛穴をやわらかくする。 
  2. マッサージで肌と毛穴をやわらかくして、角栓が取れやすい状態にする。
  3. 肌表面の古い角質をゴマージュやソフトピーリングで除去する。
  4. 指にティッシュを巻きつけて、両手の指の腹で毛穴に圧をかけて角栓を押し出す。またはコメドプレッシャーを使用して、角栓を押し出す。
  5. 収れん化粧水でふき取って、毛穴を引き締める。
 

角栓を作らないデイリー毛穴ケア

本来は、エステサロンで正しいエクストラクションをしてもらうのが理想ですが、残念ながら日本でエクストラクションを行っているエステサロンは少ないようです。そこで、なるべく角栓ができないように毎日のお手入れで毛穴ケアをしていきましょう。

■洗顔で皮脂や汚れをきちんと落とす
角栓は毛穴の中から分泌される皮脂と古い角質が混ざったものですが、皮脂は毎日分泌されるので、毎日の洗顔は基本のケアです。

クレンジングや洗顔は、あくまで短時間でやさしく行ってください。過度の洗顔や、肌をごしごしとこすってしまうと、肌を傷付けたり、肌の潤いを保つセラミドや天然保湿因子まで洗い流してしまい、逆に角栓ができる原因になってしまいます。

■定期的な角質除去
角質の正体はタンパク質です。ソフトピーリングでタンパク質をはがれやすくすることで、古い角質が溜まりにくくなります。ピーリングコスメはスクラブの入ったタイプよりも、AHAフルーツ酸や酵素などを配合したジェルや液体タイプの方が、肌への刺激が少なく、穏やかに毛穴の詰まりを取り除くことができます。

■ しっかり保湿する
過度の洗顔や皮脂対策により、肌の潤いを保つセラミドや天然保湿因子が失われると、毛穴周辺の皮膚がハリを失って毛穴が開いてきたり、肌を守るために角質が分厚くたまってくることも。すると、余計に毛穴周辺がザラザラしたり、角栓ができやすくなります。しっかりと保湿して、肌を柔軟に保つことが大切です。

■生え際や耳の横までまんべんなくケアする
毛穴の詰まりというと、小鼻を気にする人が多いですが、生え際や唇の下のくぼみ、耳の真横も同じように毛穴の黒ずみが目立つ部分です。洗顔や角質除去するときは、やり残しがないよう気をつけましょう。

■コメドプレーッシャーで角栓を取り除く
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フランスのエステサロンで使用されるコメドプレッシャー

毛穴に角栓が詰まった状態が長く続くと、毛穴が盛り上がってきたり、角栓が芯のように硬くなってしまったり、ニキビができてしまうことがあります。その場合、コメドプレッシャーで角栓を取り除いてもよいでしょう。

フランスのエステサロンでも使用されるコメドプレッシャーとは、角栓を押し出すための専用の器具で、押し出す先端の部分が丸いループ状に穴が空いています。

 

毛穴の角栓を取り除くコメドプレッシャーの使い方

優しく押し出すのがポイントです。

優しく押し出すのがポイントです。

 
  1. コメドプレッシャーを使用する前に、肌を清潔にして、入浴して肌を温めたり、蒸しタオルや美顔器のスチームで毛穴を開いておきます。
  2. コメドプレッシャーの先端の穴を角栓の上に置き、軽く押さえつけるようにして、角栓を押し出します。 何度も同じ場所を行うと、肌を傷つけたり、刺激して色素沈着が起こることがあるので、軽く押さえても出てこない角栓は、執拗に押し出そうとせずに、次回に再度行いましょう
  3.  コドメプレッシャーを使用した後、化粧水を含ませたコットンで肌を拭き取り、毛穴を引き締めます。フランスでは、収れん作用のあるローズウォーターやローズウォーター配合の化粧水がよく使用されます。
 
フランス流エクストラクションによる、毛穴ケアはいかがでしたか?毛穴のお手入れを続けることで、角栓ができにくくなり、なめらかな肌へ変わってくるでしょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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