多種多様な商品が揃うシステムバス
新築でもリフォームでも多くの方が取り入れるシステムバス。最近のシステムバスは、デザイン性や機能性が高まり、多様な空間を実現することが可能です。各メーカーからは、豊富な商品バリエーションが揃い、その価格も千差万別。もちろん、1坪や1.25坪タイプなど、広さによって価格は異なりますが、プランニングの際には、価格差は何か、高い安いはどこで変わるのかを理解した上で選ぶようにしたいものです。
<リラックスを追求した新機能搭載タイプ>
[NEWシンラ] 1624 Gタイプ 1.5坪サイズ
・本体価格(基本仕様)\2,630,000+オプション合計価格 \368,100
= 写真のセット価格(組立費別途)\2,998,100
※オプションには、アルミフレーム付ワイドミラー+¥40,500、引き違い窓+¥92,500、
インテリア・バー(浴槽横)[シルバー]+¥20,600などが含まれる。
価格帯によって商品シリーズが揃う
メーカーの商品ラインナップには、多くの場合、価格帯によっていくつかのシリーズが用意されています。高いデザイン性や機能性を持つ高額のシリーズ、一般的な普及タイプのシリーズ、手ごろな価格のシリーズなど、大きく分類されているので、おおよその予算に合わせて検討することになるでしょう。ただし、同じシリーズの中でも、プランや取り入れるアイテムによって価格は大きく変わるもの。プランニングによっては、普及タイプでも高額シリーズよりも高くなることもあります。気をつけたいのは、そのシリーズの基本仕様(標準仕様)に何が含まれ、どのようなグレードのものか、ということ。手ごろな価格のシリーズを選んでも、希望するアイテムや機能が基本仕様に含まれていなければ、オプション等で追加することになり、最終的に費用がアップしてしまうこともあるからです。
<1坪タイプの商品例>
(左)[NEWシンラ] 1717 Dタイプ 1坪サイズ
・本体価格(基本仕様)\1,440,000 + オプション合計価格 \453,200
= 写真のセット価格(組立費別途) \1,893,200
※オプションには、正面アクセントパネル[ラメールブルー]+¥70,000、
床ワイパー洗浄(きれい除菌水)+¥60,000、
浴室換気暖房乾燥機「三乾王」(1室AC100V)+¥71,000などが含まれる。
(右)[サザナ] 1717 HSシリーズ Sタイプ 1坪サイズ
・本体価格(基本仕様) \887,000 + オプション合計価格 \288,800
= 写真のセット価格(組立費別途) \1,175,800
※オプションには、周辺パネル[チアフル]+¥60,000、
3枚引き戸[ホワイト]+¥110,000、引き違い窓+¥70,000などが含まれる。
シリーズの中でもランクやタイプバリエーションが揃う
メーカーや商品シリーズによっては、同じシリーズの中でも、さまざまな価格やタイプを揃えたものものみられます。空間デザインやこだわり、家族構成やライフスタイルなどに合わせて、いくつかのモデルプランが提案され、選びやすい工夫がなされている商品も増えてきています。選択に悩む場合は、わが家の暮らしや希望に近いものをベースに考えていくといいでしょう。その場合も、基本仕様に含まれているアイテムや機能を確認することはとても大切。むやみにグレードを上げたり、オプションを追加することで、価格が大きく変動するケースもあるので注意が必要です。
価格に影響するポイント
■壁材空間のイメージを大きく左右する壁パネルは、豊富な種類がラインナップされている商品が多くみられます。表面の柄や光沢、表情などによって、いくつかのランクが揃い、複雑なデザインであったり、透明感を持たせたタイプ、また、照明の光によって印象が変わるものなどは、グレードが高く、価格もプラスになるケー スが多いようです。
<マンション1418(0.75坪)タイプの商品例>
[マンションリモデルバスルーム シンラ] 1418Jサイズ
(左)Cタイプ
本体価格(基本仕様) \1,200,000 + オプション合計価格 \42,100
= 写真のセット価格(組立費別途) \1,242,100
※オプションには、床ワイパー洗浄(きれい除菌水)+¥60,000、
エアインクリックシャワー(メタル調)+¥8,000などが含まれる。
(右)Rタイプ
本体価格(基本仕様) \1,870,000 + オプション合計価格 \266,000
= 写真のセット価格(組立費別途) \2,136,000
※オプションには、浴室換気暖房乾燥機「三乾王」(1室AC100V)
ヒカルリモコン(メタル調)付+¥81,000、
開き戸[ホワイト](透明強化ガラス)+¥60,000、
浴槽横型ハンドグリップ2本(ステンレス製)+¥48,000などが含まれる。
■床材
最近の床材は、乾きやすく掃除のしやすいタイプが一般的ですが、より使い勝手を高いタイプ、足ざわりのいいものなどはグレードアップの対象となることもあります。
■浴槽の素材や形状
システムバスの浴槽の主な素材は、人工大理石とFRP。一般的に、FRPよりも人工大理石の方が価格は高くなります。メーカーによっては、人工大理石でも、いくつかの種類が設定され、性能や素材感、掃除のし やすさなどによって価格が異なる場合も。また、座ることができるステップがあったり、広がりを持たせる工夫を施した浴槽などの場合も、価格に影響するケースがあります。
その他、一般的になってきた断熱性が高い浴槽も、手ごろな価格のシリーズの場合は、基本仕様となっていない場合もあるので注意を。断熱性の高いフタを組み合わせたり、浴槽内にバーやグリップなどを設ける場合には追加費用が必要になるケースもみられます。
■水栓金具・シャワー バス・シャワー水栓は、省エネルギー性能やデザイン性を高めたタイプを揃えた商品が増えてきています。価格に差が出るのは、デザイン性が高く、多機能なシャワーヘッドなどを取り入れた場合でしょう。最近では、オーバーヘッドシャワーなどを取り入れることができるシリーズもみられます。
■出入り口ドア
出入口ドアは、開閉方法や色、素材などによって、価格が異なります。折れ戸タイプが基本仕様となっているケースが多くみられますが、開口部が広くとることができる3枚引き戸タイプ、強化ガラスを用いた開放的な扉などに変更すると、価格はアップするケースが多いでしょう。
■浴室換気乾燥機や浴室テレビ
より利便性、快適性を高めるアイテムも豊富に揃っています。検討する方が多い機器のひとつが浴室換気暖房乾燥機。選ぶ商品の機能などにもよりますが、通常であれば十数万円程度の追加になる場合もあります。
また、浴室テレビやオーディオなども魅力的なもの。商品にもよりますが、テレビであれば20万円以上はアップすることに。その他、手すりやバー、ダウンライト、浴室全体の断熱性能を高めるオプションなどもみられます。
ショールームで確認することは基本
システムバスは、同じ商品でも、空間のつくりや組み込むアイテムによって、価格は大きく変動するもの。プランニングの際は、ショールームで実際に商品を確認し、希望するアイテムを選ぶことで価格に変動するかどうか、ひとつひとつチェックしていくことが大切です。システムバスだけでなく洗面なども含め、住まい全体で考慮する必要もあるので、設計担当者やショールームアドバイザーなどと十分に検討するようにしましょう。
【写真協力】 TOTO
※価格はすべて税抜
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