キャリアプラン/キャリアアップの方法

能力・キャリアを開発するための中核となる力とは(2ページ目)

モチベーションが上がれば、結果として成果も上がります。さて、モチベーションの源泉は何でしょう?それは、将来、こうなりたいという力と、今、これをやらなければならないという力、つまり、ビジョンとミッションに集約されます。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


ビジョン-将来、こうなりたいという推進力

覚悟を含んだ明確なビジョンこそが未来を創造する!

覚悟を含んだ明確なビジョンこそが未来を創造する!

ビジョンとは10年後、5年後のありたい姿、理想像、目的地です。そのイメージが具体的であればあるほど、そこに辿り着くための道筋(戦略)を具体的に策定できます。加えて実行力が伴えばその成功確率は高くなると言えるでしょう。

もっと平たく言えば、夢を持つことです。幼少期、学童期、中学、高校、大学、社会人になるに従い、理想と現実とのギャップが徐々に大きくなり途中で諦めてしまうのです。夢を夢で終わらせないためには、相応の適性や資質に加え、どのくらい強く思うか、本気で向き合うかに尽きるのです。ワクワクするような成功イメージを持つことがモチベーションに繋がっていきます。

ビジョンは私利私欲のレベルではなく、社会性があり高邁で崇高なもの、喜びを分かち合えるもの、社会問題を解決するようなものが望ましいと言えるでしょう。成功の証しである高級車に乗りたい、夜景が見える高層マンションの上層階に住みたい、というような個人的な欲望とビジョンとは一線が置かれます。

ミッション-今、これをやらなければならないという原動力

ミッションとは使命感や責任感、存在意義なるものと考えていいでしょう。時間軸で考えると、前述のビジョンは将来にフォーカスされるもので特に若い世代が持つべき力です。

ミッションは今、掻き立てられるもので、自分から離れた他を意識したアクションです。本当の意味でこの境地に辿り着くには相応の期間、経験、キャリアが必要でしょう。

例えば、定年を迎える60歳も過ぎれば自分の欲望から離れ、限られた時間をこれからの若い世代の人材育成に使命を感じる人が多いものです。年代を問わず、何らかのインパクトのある出来事を契機に、自分のやるべきことを意味付け、明確化する人もいることでしょう。

以上、2つの力は能力やキャリアを開発する上で中核的な位置づけであり、極めて重要なものです。常にこの2つの力を持つように心掛けましょう。30代まではビジョンを中心とした推進力が主導、40代が過渡期、50代以上がミッションを中心とした原動力が主導ということになろうかと思います。

成果主義の時代だからこそ、表層的な部分のみならず、中核的な部分に眼を向けていただきたいと思います。

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