京都に新たな日本料理店がオープン！「竹ざき」(2ページ目)

夜の「おまかせコース」から御紹介

2015年現在は、夜営業のみの12000円コース(税別)の「おまかせコース」一本となっています。それでは以下、「おまかせコース」より御紹介していきましょう。

・先附
食前酒の後に登場したのは、「玉蜀黍（とうもろこし）のスープ」。スープと言ってもフレンチのようなものではなく、生クリームやミルクを一切使わずに、昆布とカツオ出汁のみで延ばしたスープとなっており、味わいはしっかりと「和」の着地点。スープに忍ばせてある出汁のジュレも心地良いアクセントです。


・八寸
夏の八寸は、写真のように「ホオズキ」と「粽（ちまき）」が目を惹く内容。4つの「ホオズキ」にはそれぞれ4種類の料理(鮎、鱧の子、蛸、青梅)が入っており、粽の中には「穴子寿司」、と手間と時間のかかる美味が充実です。


・向附
向附は「平目」、「鱧」、「甘海老」、の3種盛り。「鱧」は、よくある「落とし」でもなく、実を炙った「焼霜」でもない、皮目だけを炙った仕上がりで、鱧の風味が活き活きと感じられるのです。「平目」や「甘海老」に施された丁寧な仕事っぷりも、お見事。盛り付けも含めて竹崎さんの誠実で職人肌のお人柄が伝わってくるかのような一皿でした。


・椀物
続いては「鱧」と「牛蒡」や「ジュンサイ」等を使った椀物が登場。分厚くて柔らかい上質な鱧に、穴開き牛蒡と、どれも仕事量の多さと、神経の行き届いた手仕事のなせる技。そして吸い地の静かで澄んだテイストは、まるで美しい湖を連想させるかのような完成度の高さです。


・御凌
ここで大原産の赤紫蘇を使ったシャーベットで、一旦リセット。香りと色合いの美しさが味覚だけでなく、心もホッコリと落ち着かせてくれます。

次ページからは、コース料理の後半を御紹介します