マンション管理士試験の概要と受験対策
(1) マンション管理士試験の概要マンション管理士試験は、例年11月の最終日曜日に全国の会場で実施されます(合格発表は、翌年1月上旬)。受験資格は特にありませんが、成年被後見人や被保佐人などの欠格要件に該当する場合には登録できません。
出題範囲は、下に記載の通り大きく4つのパートから構成されています。
1) マンション管理に関する法令及び実務に関すること
2) 管理組合の運営の円滑化に関すること
3) マンションの建物及び附属施設の形質及び構造に関すること
4) マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
区分所有法、マンション管理適正化法などの法律に関する出題割合が高く、これまでの出題実績から、上記の1)と4)の合計で全体のおよそ半分を占めています。
(2) 試験の難易度
直近5年間のデータを見ると、合格率は8%~9%台、合格最低点は34~38点となっています。低い合格率を反映して、再受験率が4割をゆうに超えていることも特徴のひとつで、入念な準備と計画にもとづいた試験対策が欠かせません。
要求される学力のレベルとしては、社会保険労務士、行政書士とほぼ同レベルで、合格に必要な学習時間は600~700時間と言われています。つまり、仮に1日平均3時間勉強するとしても、6ヶ月以上の準備が必要といえます。
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(3) マン管試験の特徴に対応した効果的な学習方法とは
以下に掲げるマンション管理士試験ならではの3つの特徴を踏まえて受験対策を進めましょう。
1) 分野別の出題数は例年ほぼ一定のため、各分野の出題配分を考慮した学習を心がけること。
2) 「5問免除」の優遇を受ける管理業務主任者試験合格者との競争があるため、マンション管理適正化法は全問正解を目指すこと。
3) 熾烈な競争試験に打つ勝つため、正答率の高い問題は確実に得点できるよう過去問練習は最低3回繰り返すこと。
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また、本試験までの直前1ヶ月間は、受験生にとって合否を分けるたいへん大切な時期と言えます。というのも、この直前期こそ飛躍的に実力がアップする可能性があるからです。
直前期の学習としてガイド自身が有効と考える対策を下記の記事でご案内していますので、ご参考にしてください。
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(4) 専門学校・通信教育の活用を考えている方へ
効率的かつ計画的に学習する手段として、専門学校や通信教育の活用も選択肢として有効と思われます。
専門学校を活用するのに向いているのはどのような場合か、代表的な専門学校の紹介やカリキュラム、費用負担などについての情報を下記の記事に纏めていますので、ご参照ください。
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・マンション管理士試験 専門学校の活用
一方、専門学校に通いたくても、居住環境や仕事などの都合で叶わないことも珍しくありません。そんな方には、通信教育という選択があります。通信信教育のサービス内容も進化しており、ネット環境が整備された昨今では、ビデオ講義の視聴も可能となり、専門学校との差が小さくなりつつあります。
下記の記事では、通信教育ならではのメリットのほかに代表的な通信教育講座の内容や費用等の情報を纏めていますので、ご参照ください。
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・マンション管理士試験 通信教育の活用
なお、ガイド自身が実際に利用した通信教育講座や参考書を下記の記事でご紹介しています。
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(5) 科目別の出題傾向と学習上のアドバイス
これまでの出題実績をもとに、「区分所有法」・「民法等と管理組合運営」・「建築設備」・「マンション管理適正化法」の4つの出題分野に関する重要論点と求められるレベルを下記の記事で紹介していますので、ご参照ください。
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・重要論点と求められるレベル1 区分所有法
・重要論点と求められるレベル2 民法等と管理組合運営
・重要論点と求められるレベル3 建築設備
・重要論点と求められるレベル4 管理適正化法
また、過去に出題された問題とともに頻出テーマごとの重要論点と攻略法について、下記の記事で紹介しています。
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・マン管試験頻出テーマの攻略法「管理組合の会計」
・マン管試験頻出テーマの攻略法「瑕疵担保責任の特約」