マンション管理士試験/マンション管理士の試験・勉強法

重要論点と求められるレベル4 管理適正化法

マンション管理士試験の最後に出題されるのが、マンション管理適正化法の5問です。管理業務主任者試験の合格者はこの5問が免除されますので、初挑戦の受験者にとっては不利と言えます。ただ、他の分野と異なり出題範囲が狭く、難問も出されないので、5点満点を目標に対策したいものです。

村上 智史

執筆者:村上 智史

マンション管理士ガイド

勉強シーン

5問のハンディを跳ね返せ!

マンション管理士試験の「最後の5問」として出題されるのが、マンション管理適正化法(以下、適正化法)です。過去の記事でもご案内したように、管理業務主任者試験の合格者は解答が免除され、全問正解とみなされます。

そのうえ、この優遇措置を受ける受験者の割合が、全体の3割以上を占めると言われていますので、初めて受験される方にとってはそれなりのハンディキャップになります。

ただ、適正化法の範囲は広くなく、他の分野と違って難問奇問のたぐいは見られません。努力次第で全問正解も十分可能ですから、頻出テーマを中心にしっかりと対策を進めることが大切です。

頻出テーマを押さえる

過去の出題事例から、特に重点的に学習すべき項目は以下の通りです。

(1) マンション管理士・管理業務主任者
この2つの似て非なる国家資格については、両者の相違点を正確に理解しているかがよく問われますので、横断的に知識を整理しておきましょう。

たとえば、登録の有効期間に期限がないのは両者共通ですが、管理業務主任者証の有効期間は5年と定められており、その更新手続きが必要です。

また、管理業務主任者はたとえ登録しても、主任者証の交付を受けない限り主任者としての実務を行うことができません。一方で、マンション管理士は、マンション管理士の登録証を携帯する義務はない、といった具合です。

(2) 管理業者の業務規制
重要事項の説明、契約の成立時書面の交付、管理事務の報告という一連の重要業務は、管理者の有無に応じて必要な手続きが少し異なるため混同しやすく、狙われやすいテーマです。

また、財産の分別管理についても、3つの方式の違いや印鑑と通帳の管理のあり方、保証契約の要・不要などがよく問われます。

(3) 罰 則
これまでは、個々の違反行為に関する罰則の内容まで細かく覚える必要はないという印象でしたが、平成25年度の試験では5問中2問も出題されており、要注意です。また、国交大臣による「必要的取消し」と「任意取消し」の対象となる違反行為の違いも押さえておく必要があります。

次ページでは、適正化法に関する過去問で出題レベルを確認してみましょう。
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