登記済み権利証

登記は実務経験がないと分かりづらい?

区分建物に関する登記は、マンション管理士試験で例年必ず1問出題されています。ただ、1問のみの出題ですから、それほど深入りする必要はなく、基本的な事項を中心に論点を整理しておけばよいでしょう。

区分建物の登記に関する重要論点

1) 登記事項証明書の記載事項
実際の登記事項証明書の見本を見ながら、その構成の特徴と記載内容を理解するようにしましょう。

マンション全体を対象とする「一棟の建物」の建物と敷地権に関する情報が証明書の上部に記載され、その下に続いて各専有住戸である「区分建物」の建物と敷地権に関する情報の表示が続きます。

(a) 一棟の建物と敷地権の目的となる土地の表示部分
◆建物の床面積の表示
壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積が記載され、共用部分の床面積も含んでいます。下記の区分建物の表示との違いに注意しましょう。

◆土地の表示 
所在および地番、地目、地積が記載されます。なお、敷地権の種類(所有権など)は記載されないので要注意です。

(b) 区分建物と敷地権の表示部分
◆建物床面積の表示
壁その他の区画の内側で囲まれた部分の水平投影面積(内法計算)で記載されます。

◆敷地権の表示
上記区分建物の専有部分に対応する敷地権の種類と持分割合が表示されます。

2) 規約共用部分の登記
この登記は、区分建物の表題部に記録されます。もし共用部分の登記を申請する際に、この区分建物に抵当権等の登記がなされている場合には、抵当権者等の承諾が必要です。

登記官が規約共用部分の登記を行う場合には、職権で、当該区分建物の所有権などすべての権利に関する登記を抹消します。

なお、規約共用部分が規約変更に伴い廃止となった場合には、規約廃止の日から1ヶ月以内に、当該建物の表題登記を新たに行う必要があります。

3) 敷地権の登記
敷地利用権を専有部分と分離して処分できないようにするには、善意の第三者に対抗できるよう敷地権の登記を行う必要があります。したがって、敷地権の対象となるのは、登記できる権利に限られます。(使用借権は登記できないので、敷地権とはなり得ません。)

なお、区分建物に敷地権の登記を行う場合には、第三者が土地のみの登記を見ても敷地権の存在を確認できるよう、マンションの敷地権の目的である土地についても、登記官が職権で敷地権である旨の登記が必要です。

4) 新築マンションの表題登記
新築の分譲マンションの場合、当初の所有者(分譲業者など)が所有権取得後の1ヶ月以内に、表題登記を申請する必要があります。なお、この際、すべての区分建物の表題登記も併せて申請しなければなりません。

5) 区分建物の所有権保存の登記
区分建物の表題部所有者(分譲業者など)のほかに、そこから所有権を取得した者(つまりマンションの購入者)も、直接自己名義で所有権保存の登記を申請できます。

以上が最低限は押さえておきたい重要な論点となります。では次ページ本テーマの過去問にチャレンジしてみましょう。