勉強シーン

頻出テーマの準備は万全に!

マンション管理士試験では、区分所有法から例年約20問が出題され、最も大きな比重を占めています。その中でも、「共用部分」は毎年必ず出題される頻出項目の一つです。

また、熾烈な競争試験という性格上、複雑な論点を整理して理解していないとミスを犯しがちなテーマが特に狙われる傾向があります。

【参照記事】
重要論点と求められるレベル1 区分所有法

今回は、平成26年度試験の出題から「一部共用部分」を取り上げて、学習上重要なポイントをご紹介します。

一部共用部分のみを対象とする規約を定める場合

一部の区分所有者のみが共有すべき部分を「一部共用部分」と呼び、それ以外を「全体共用部分」と呼びます。

たとえば店舗部分が混在しているマンションで、店舗の利用者しか使用しない出入口やエレベータなどを一部共用部分と定めているケースです。

一部共用部分の管理や使用に関する事項については、次の2つの要件を同時に満たす場合に限り、当該一部区分所有者の規約で定めることができるとしています。

(1) 区分所有者全体の規約で定められていない事項 
(2) 区分所有者全体の利害に関係しない事項

これを言い換えれば、区分所有者全体の規約で定められているか、あるいは区分所有者全体の利害に関係する事項については、必ず区分所有者全員の規約で定めることが必要です。

区分所有者全体の規約に定めるべき事項と、一部区分所有者の規約に定められる事項の区別が正しくできるようにしておきましょう。

一部共用部分に関する事項を全体の規約に定める場合

ところが、これに下記の例外的な定めが加わってくるので厄介です。

一部共用部分の管理や使用について、区分所有者全員の利害に関係しない場合でも、たとえば清掃作業や修繕工事の実施のように、建物全体の管理を円滑に行うために必要な事項については、区分所有者全体の規約に定めることができます。

マンション管理の実務に疎い方には、この定めが意味するところを即座に理解するのは難しいかもしれません。

たとえばマンション全体を対象に清掃作業を実施した方が作業時間が短縮され、コストも安上がりになる効用があるケースを思い浮かべるとイメージしやすいでしょう。

ただし、全体の規約に定めるための要件が複雑です。規約を改正する場合、区分所有者及び議決権全体の各4分の3以上の賛成が必要です。しかし、その原則だけだと一部共用部分の所有者である区分所有者の意見が十分に反映されないまま成立してしまうおそれがあります。

そのため、本件に関する特別な定めとして、当該一部共用部分の区分所有者の数もしくは議決権の各4分の1を超える反対があった場合には規約の設定はできない、としています。

一部共用部分に関する重要な論点は以上です。それでは、次のページで実際に出題された問題にチャレンジしてみましょう。