勉強シーン

相続は例年1問出題される頻出テーマ

マンション管理士試験全50問のうち、民法ならびに不動産関連法、区分建物の登記、そして管理組合の運営について例年10問程度が出題されています。

【参照記事】
重要論点と求められるレベル2 民法等と管理組合運営

民法の中では「相続」も頻出テーマの一つで、受験対策は不可欠です。

具体的には、区分所有者が管理費等を滞納したまま相続が発生したケースをもとに、相続の放棄や代襲相続があった場合の対応やその際の相続分の計算などの論点が問われています。

まずは重要な論点として以下の5つのポイントを押さえておきましょう。

「相続」の重要論点は5つ!

1) 法定相続人と相続の順位
相続人には、配偶者と血族相続人の2種類があります。配偶者は常に相続人になります。血族相続人には、子(直系卑属)⇒親(直系尊属)⇒兄弟姉妹の順で相続人になることができます。

先順位の血族がいない場合に、はじめて後順位の血族が相続人になれます。被相続人に子がいる場合には、親や兄弟姉妹は相続できません。

2) 代襲相続
被相続人の子が相続発生以前に死亡したなどの場合には、その子(被相続人の孫)が代襲相続できます。ただし、被相続人の子が相続放棄した場合には、代襲相続は認められないので留意が必要です。

3) 相続分
相続分は誰が相続人になるかによって変わります。配偶者と子の場合は各2分の1ずつ、配偶者と直系尊属の場合には、配偶者が全体の3分の2を、配偶者と兄弟姉妹の場合には、配偶者が全体の4分の3を相続します。

なお、同一の順位に複数の相続人がいる場合にはそれぞれが均等に相続します。例えば配偶者と3人の子がいる場合、子一人あたりの相続分は、全体の6分の1です。

4) 共同相続の効力
被相続人の財産のうち、金銭の債権(債務)のような可分債権は各相続人の相続分に応じて分割承継されます。

したがって、相続発生時に被相続人が管理費を滞納していた場合には、その滞納分もそれぞれの相続分に応じて分割承継されます。なお、相続人たちの間で債務の負担割合につき合意していたとしても債権者に対抗できません

5) 相続の承認および放棄
被相続人が借金を抱えている場合もあるので、民法は相続人に対して相続財産を承継するか否かを選択できるように3つの権利(単純承認、限定承認、相続放棄)を与えています。ただし、3ヶ月以内に限定承認や相続放棄しなかった場合には、単純承認したものとみなされます

相続を放棄する場合には、家庭裁判所でその旨の申述をする必要があり、裁判所でその審判が確定し場合には、初めから相続人でなかったものとみなされます。

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