リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

現代の経営の神様-稲盛和夫のリーダーシップの本質(2ページ目)

稲盛氏の数ある著書の中から、ロングセラーになっている『生き方-人間として大切なこと』をベースに、稲盛氏が捉える「熱意」と「考え方」について学んでいきたいと思います。成功の方程式、人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力でまとめていきます。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


稲盛氏が考える「人生の方程式」

鹿児島県出身ということで西郷隆盛と同郷である

鹿児島県出身ということで西郷隆盛と同郷である

最後に、稲盛氏の考える「人生の方程式」について触れたいと思います。稲盛氏は、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」と説いています。 稲盛氏の「人生の方程式」において人生や仕事の結果は、足し算ではなく掛け算で表されているというのがポイントです。

もちろん値を大きくするには「考え方」、「熱意」、「能力」それぞれが高ければ高い方がいいです。ですが、その中でも気をつけなければいけないのが「考え方」です。

「考え方」には唯一、マイナスの値が存在します。その理由として考え方には「好ましい考え方」と「好ましくない考え方」が存在するからです。つまり、いくら「熱意」と「能力」で高い値が出ていても「考え方」が好ましくない方向に向いたら人生・仕事はマイナス方向に働いてしまいます。

稲盛氏の方程式は掛け算であることから、合計の値がマイナスになりえるということです。

例えば、熱意があり、能力が高ければ、相応の成果が期待できます。但し、会社や個人の損得勘定だけで考えるのは好ましくない考え方と言えるでしょう。

近江商人の三方良しの考え方のように、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」が事業の考え方として、いつの時代でも通用するものです。インターネットの出現によるコミュニケーション革命で世界は一つにつながり、三方がバランス良く繁栄することが求められるのです。

会社も個人も一人勝ちではなく、社会性がこれまで以上に求められます。そういう意味での好ましい考え方が必要で、好ましければプラスに働くのです。

このことから「考え方」がいかに大事なのか分かっていただけたと思います。
そして、「考え方」の値がどれだけ良くても「熱意」が無ければ元も子もないです。

この記事を読んだことをきっかけに、自分の生活を振り返り、常に「好ましい考え方」をしているかどうか、たとえ「好ましくない考え方」をしそうになっても自分を正すことができているかどうかを見直し、目の前のことに「熱意」を持って取り組めているかを確認されるよい機会になればと思います。

推奨文献:『生き方-人間として一番大切なこと』
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