京セラの創業、第二電電(現KDDI)の設立、JALの再建など、稲盛和夫氏は現代における日本を代表する名経営者だ

京セラの創業、第二電電(現KDDI)の設立、JALの再建など、稲盛和夫氏は現代における日本を代表する名経営者だ

稲盛氏が捉える「熱意」とは

始めに、稲盛氏の考える「熱意」とは何なのでしょうか。稲盛氏は、「熱意とは、事を成そうとする情熱や努力する心のことで、これは自分の意思でコントロールできる後天的な要素」と説明しています。

稲盛氏は、人生とは結果的にその人の思った通りになると話しています。つまり、心の持ち方や求めるものがそのまま人生を現実に形づくっており、そのためにはこうありたい、こうあるべきだと誰よりも強く、身が焦げるほどの熱意を持って願望することが大切だと言えます。

それでは、稲盛氏の熱意があったからこそ成し得た成功例について見てみましょう。

京セラがまだ小さかった頃、稲盛氏は、自社が持っている技術水準を大きく上回る仕事を請け負い、大手が断った高水準の仕事を成しとげることができました。

どうしてこのような無謀な仕事を成功させることができたのでしょうか。それは、無理だと思える目標にひるまず、情熱を傾け、熱意をもって取り組んだからです。そしてこの成功は京セラが大きく成長していくきっかけになりました。

このことからも熱意とは成功させようとする意思や情熱であり、熱意が強ければ強いほど、成功への確率は高いといえます。

稲盛氏が捉える「考え方」とは

次に、稲盛流の「考え方」について学んでいきたいと思います。

稲盛氏は「プラス方向の考え方」を最も重要なものとしています。では、「プラス方向の考え方」とはどんなものなのでしょうか。

稲盛氏は、
「プラス方向の考え方」を「常識的に判断されうる良い心のことである」と説明しています。

この説明だけでは理解しにくいと思いますので、今回も稲盛氏を例に見てみましょう。

稲盛氏は京セラの設立以前は京都の小さな碍子(がいし)製造メーカーに勤めていました。そこは、明日つぶれてもおかしくないほどの会社で、周りの同僚が次々に辞めていったそうです。

そのような状況でも稲盛氏は「仕事に精を出し、必死に研究に取り組んでみよう」とプラスに考え方を変えました。その結果、研究の成果が上がり始め、日本で初めて、テレビのブラウン管の電子銃に使用するファインセラミックス材料を独自の方法で合成、開発することに成功したのです。

これがのちに京セラを興すことに繋がりました。

つまり、心の持ち方、考え方をプラスに変えたことで人生の転機が訪れ、好循環を生み出せたのです。

では、どのようにしたらプラスの考え方ができるのでしょうか。経営において見てみましょう。

人の上に立ち、経営を任せられている人の多くは、自社の損得を考え、経営判断を行うことが多いと思います。しかし目先の損得ではなく、善悪を基準にして判断するべきなのです。利己(自社)の為ではなく、利他(他者・顧客)のためを考えることで自ずと周りもついてきて成功に繋がるのです。

利己の考え方ではなく、利他の考え方を心掛けることで、稲盛氏のプラスの考え方ができるようになるのです。