食事の際、フランス人は本当にテーブル・マナーに厳しい?
フランス人は本当にテーブルマナーにうるさいのでしょうか
あなたはクエスチョン・マークではありません
席に着いたら、背筋をまっすぐ伸ばして、正面を向いて座りましょう。ぐにゃりとクエスチョン・マークのように背を曲げてだらしなく椅子の背にもたれていたり、食事中の斜め座りは見ていてあまり気持ちの良いものではありません。また、使わない方の肘から手をテーブルについて体重をかけて寄りかかるようにして片手で食べているのも好感度が下がってしまいます。ワインのルール
現代のフランス、特に都会では、食事中ワインに限らず飲み物をグラスに注ぐのは基本的に同じテーブルについている男性の仕事です。女性がお酌をする必要はありません。女性もグラスが空いたからと言って手酌をするのではなく、近くの男性に・ワインをいただけますか?
Puis-je avoir un peu de vin ?
(ピュイ ジュ アヴォワーる アン プー ドゥ ヴァン)
というほうがエレガントです。
また、ワインをすすめられても断ることもできます。量が少ないほうが良い時には適度な量のところで、手でストップの合図をしましょう。体調の悪い時や飲みたくない理由がある時に、すすめられたワインを断ったからといって相手の気を悪くすることはありませんし、強要されることもありません。
ワインを注いでもらうときにはグラスをテーブルに置いたままのほうがアクシデントを防ぐことができます。そして、乾杯をするときには、相手と目を合わせることが大事です。
テーブルでNGな音
スープを食べる時の音には気を付けたい
- スープやコーヒーなど熱いものをいただくときのすする音
- 麺類をいただくときのすする音
- ゲップ
- くちゃくちゃと咀嚼する音
これらはすべてNGです。スープはスプーンの先端を口の中に入れるようにすれば音は出ませんし、パスタ類も一口大になるようにまとめて口に入れるとすする必要はありません。
一般の食事の席でテーブル・マナーのひとつと言われるスープ皿の手前を上げるか向こう側を上げるかということにこだわっているフランス人は少ないはずです。むしろ、良い話題提供になるかもしれませんね。
また、口に料理を頬張ったままでは、たとえ手で口をかくしたとしてもおしゃべりはしません。話しかけるタイミングにも気をつけましょう。
風邪引き? どうしましょう?
キタナイ話ですみませんが、かなり大事なポイントです。ハナはすすらず、かみましょう。食事中に限らず、フランス人が嫌うことのひとつはハナをすすることです。日本では食事中のテーブルや人前でハナをかむのを嫌いますが、フランスでは人前でハナをすすることをそれ以上に嫌います。わざわざ化粧室にいらっしゃる女性もいるほど、日本人女性から見ると人前でハナをかむことの方が恥ずかしいように思いますが、みなさん食事中といわず人混みでもチーンとハナを勢いよくかんでいます。
マナーに気を取られて上の空になってしまっては、せっかくの楽しい時間を台無しにしてしまいます。相手を不快にしない思いやりをもって会話と雰囲気そして料理を楽しむことができたら、それこそ最高の食事の時間です。
※発音表記は、区別をするために、R の音はひらがなで、L の音はカタカナで表示しています。
【関連記事】