学習・勉強法/国語の勉強法

国語のできる子に育てる為、保護者がやっておきたい学習法

将来国語が苦手な子どもにしないために、一体どんな方法があるでしょう。実は逆転の発想にこそ、そのヒントが隠されていたのです。子どもの国語の成績を左右する、幼少期の子育てについて保護者ができること等をお話ししていきたいと思います。

宮本 毅

執筆者:宮本 毅

学習・受験ガイド

国語

国語のできる子のパパやママもやっぱり国語ができるもの

将来保護者の皆様が悩まないような子育ては可能なのでしょうか。可能だとしたらどうすればよいのでしょうか。幼少期にどんな風に子育て・教育をすれば、頭の良い子・お勉強のできる子に育てられるのかについて、各科目ごとにお話をしていきたいと思います。算数・社会・理科については、以下の記事をご参照ください。

算数のできる子に育てる低学年からの学習法
社会のできる子に育てる低学年からの学習法
理科のできる子に育てる低学年からの学習法
   

国語ができる子の大きな特徴とは

最近は特に、こんなお悩みを多く聞くようになりました。そして、長年塾講師をやってきた私の実感としても、国語ができない子が本当に増えたと感じます。国語が苦手というのは、多くの保護者の方を悩ませている問題です。

一方で、国語の良くできる子、というのも確実に存在します。その「できる」という度合いは、「学校でよくできる」という程度ではなくて、「塾で、トップ校を目指せるほどによくできる」というレベルです。そして、何と不公平なことに、その子達の多くは、国語を特に勉強しなくても国語ができるのです。

勉強しなくてもできるなんて、何てうらやましい!そんな子もともと頭がよかったんじゃないの?そんな声が聞こえてきそうですよね。でも考えてみてください。誰しも赤ちゃんの時には、片言もしゃべれなかったわけですから、スタートラインは同じです。それでも国語ができるのは何故なのか。

実は国語ができる子には大きな特徴があったのです!

次のページでは、国語のできる子の大きな特徴と、お子さまをどのように育てれば国語ができるようになるのか、についてお話ししたいと思います。
 

国語ができる子は保護者も文章がうまい

国語

家族全員が国語ができるようになれば子どもの国語の成績は勝手に伸びます

国語ができる子の特徴とは一体なんでしょうか。それは、「国語のできる子のお父さんお母さんも国語ができる人だ」ということです!

え?親の国語力なんてどうやってわかるの?そう疑問に感じられた方も多いでしょう。でも結構簡単にわかります。たとえば、塾の先生から事務連絡のメールを保護者の皆様に出したとしますね。すると国語の能力の高い保護者の方は、きちんとした時候のご挨拶から入り、それなりの長い本文に加え、最後の謝辞に至るまで、とても美しく読みやすいメールを送って来られます。そのようなメールをいただくと「言葉の使い方をよくご存じだなあ」と感心させられるものです。そういうメールを打てる保護者の方のお子さまは、教師としては「国語に関してまず安心」と感じ、実際に成績もどんどん伸びてゆきます。

保護者の皆様が誤解されていることとして、「国語とは勉強の科目のひとつ」というのがあります。国語を算数や社会などと同列にとらえていらっしゃるのですね。でも国語というのは言い換えますと「日本語」ということです。日本語とは「語学」です。「言語」です。言語とは、環境要因が強く影響します。英語を習得するのに留学がよいとされるのは、そのためです。子ども達と接する機会がもっとも多い保護者の方の日本語の能力が高ければ、それだけ国語の力は上がるのです。

そこで逆転の発想です。お子さまの国語力を上げたいと思ったら、まずはお母様が、ご自身の国語力を上げましょう。たとえば、ご自身が読書をご趣味にされると良いと思います。そしてお子さまとその本についての話題を共有されるとさらに効果的です。大河ドラマの原作本などをお嬢さんと二人で読んで、「岡田純一かっこいいよねー」なんて話で盛り上がるのも良いでしょう。
 

自分で読書をするふたつの効果

ご自身で読書をされると、ふたつの点でよいことがあります。まず第一に、お子さまに本を読ませるよりもはるかに楽だということ。子どもに本をいくら与えても、全然読んでくれないですよね。しまいには、「せっかくお金をかけて買ってあげているのに、もったいないじゃない!」などとなじってしまいます。こうなるともう、お子さまは「別に頼んだわけじゃない」などと憎まれ口を叩いたりして、どうにも収拾がつかなくなってしまいます。自分で読書をする方がずっと楽でいいですよね。

もうひとつのよい点は、お子さまに自発的な読書をうながすことが可能だということです。「子どもは親の鏡」とよく言われます。子どもは元来、お母さんやお父さんの真似をしたがるものなのです。保護者の皆様が読書を楽しんでいれば、お子さまも自然と本を読むようになるものです。

もしお子さまが本を読むようになったら、気をつけていただきたいことがひとつあります。それはお子さまがサッと読んでしまって「読めたー」と持ってきた時、「あら!速く読めたのねぇ!えらいね!」と褒めないでください。そこで褒めてしまうと、子どもは「速くよめることがいいことなんだ」と誤解してしまいます。すると精読をしなくなってしまうのです。これが「読書はよくするのに国語ができない子」を大量に生み出す原因ともなっているのです。

インターネット上には、保護者の皆様の中学受験に関するさまざまなお悩みやご不安・ご不満が、ブログやSNSなどを通して、日々発信されています。それだけ子育てや教育で、うまくいかないと悩んでらっしゃる方が多いということでしょう。お子さまがまだ小さいうちに精読のくせがつけば、そんなお悩みとは無縁でいられるでしょう。なにしろ国語は勉強しなくても、勝手に成績が上がっていきますから。頑張ってください!

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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