3月開幕の注目!ミュージカル
『The Show Infected CONNECTION』3月19~22日=天王洲銀河劇場←稽古場レポートUP!、観劇レポートUP!
『アイ・ハブ・ア・ドリーム』3月11~15日=IMAホール←観劇レポートUP!
『魔法をすてたマジョリン』3月21日~4月5日=自由劇場
4月開幕の注目!ミュージカル
『小林一茶』4月6~29日=紀伊國屋ホール
『麦ふみクーツェ』4月10~19日=世田谷パブリックシアター、4月23~26日=シアターBRAVA!←観劇レポートUP!
『アニー』4月25日~5月17日=新国立劇場中劇場←制作発表レポート&観劇レポートUP!
AllAboutミュージカルで特集した、もしくは特集予定の注目ミュージカル
『レ・ミゼラブル』Star Talkにて出演・ヤン・ジュンモさんのインタビューを掲載しました!
『CLUB SEVEN』Star Talkにて出演・東山義久さんのインタビュー&観劇レポートを掲載しました!
『デス・ノート』Creatorsにて作曲・フランク・ワイルドホーンさんのインタビュー&観劇レポートを掲載しました!
『コルム・ウィルキンソン 日本スペシャル・コンサート』ゲスト出演・アール・カーペンターさんのインタビューを掲載しました!
『シャーロックホームズ2』Star Talkにて出演・別所哲也さんのインタビューを掲載しました!
【3月の注目作 Pick of the Month MARCH】
『The Show Infected CONNECTION』
3月19~22日=天王洲銀河劇場『The Show Infected CONNECTION』
『シカゴ』のボブ・フォッシーも、POPSの帝王マイケル・ジャクソンも、実はフレッド・アステアのダンスに憧れ、影響を受けていた――。そんな興味深いエピソードが、ダンス界の様々なジャンルのスペシャリストたち、そして日本を代表するボーカリストのコラボによって、楽しく体感できる画期的なショーが登場します。
構成・演出は『フォッシー』『シカゴ』来日版にただ一人の日本人として出演し、日本におけるフォッシー・スタイルの第一人者である大澄賢也さん。中川晃教さん、宝塚歌劇団出身の蓮水ゆうやさん、河村隆一さんというシンガー陣に対して、日本人として初めてシルク・ド・ソレイユに出演した辻本知彦さん、ストリートダンスの世界大会で何度も優勝しているTATSUOさん、“錯乱スタイル”という独創的なスタイルで日米で活躍中のTAKAYUKIさん、ミュージカルで活躍する大野幸人さん、千田真司さん、神谷直樹さん、そして大澄さん自身が、「オールド・ミュージカルの名曲をマイケル・ダンスで」「マイケルのあの曲をフォッシーダンス&ストリート・ジャズ・スタイルで」等、ダンスの系譜、そして“今”を感じられるシーンを次々と展開します。初心者、通を問わず、ミュージカル・ファンなら必見のショーと言えるでしょう。
『The Show Infected CONNECTION』リハーサルより
スペイシーな稽古場に足を踏み入れると、ちょうど「Too Darn Hot」(『キス・ミー・ケイト』)等をフィーチャーしたナンバーの振付が始まったばかり。中川晃教さんの、ソフトな中にもスリルを含ませたボーカルを聴きながら、大澄さんが辻本さん、千野さん、TAKAYUKIさん、神谷さんに振り付けていきます。
灼熱の中で男たちが一人一人小爆発をしてゆく様を、熟考し、自ら動きながら少しずつ振り付ける大澄さん。それを見ながら動いて見せる辻本さんが、大澄さんと同じ動きながらまったく違ったニュアンスを見せ、目が離せません。シアター・ダンスやマイケル・ジャクソン・スタイル、そしてシアター・ストリートJAZZスタイルが巧みに織り込まれ、アレンジされてゆく現場。丁寧に作りこまれる様子に、仕上がりが非常に楽しみになってきました。
大澄賢也さん。「僕はフォッシーと同じくあまり股関節が開いていない体格なので、フォッシー・ダンスは肉体的には難しくなかったのですが、踊りの中に対極的な二要素を常に置く彼の感性がなかなか掴みにくかったです」(C)Marino Matsushima
『The Show Infected CONNECTION』リハーサルより
『The Show Infected CONNECTION』写真提供:天王洲銀河劇場
冒頭、舞台上のスクリーンには絶えずSNS上の(架空の)メッセージが映し出され、その着信音が鳴り響きます。スマホを持って現れ、黙々と画面を操作する男たち。どこにでもある日常的な光景も、舞台上では無機質でどこか異様なものとして映ります。そのまま舞台は近未来へと移り、蓮水ゆうやさん、中川晃教さん、そして河村隆一さんが歌で、そしてその周りでダンサーたちがダンスで、人類の孤独をスタイリッシュに表現。ビートを効かせてアレンジした「白鳥の湖」をテーマに、歌声とダンスが炸裂します。ひとしきりの後、蓮水さん、中川さん演じる近未来の男女が初めて「あなたの声が聞こえた」「言葉が響いた」と言葉を交わしてシーンは終結。自らの肉体を用いて表現し、コミュニケーションをすることを忘れてしまった人類にはどんな未来が待っているのか、人類は肉体に“回帰”する時にあるのではないか。……作り手、演じ手たちの思いのこもったパフォーマンスによって、第一部は“文明批評”的メッセージが胸に刺さるシーンとなりました。
『The Show Infected CONNECTION』写真提供:天王洲銀河劇場
『The Show Infected CONNECTION』写真提供:天王洲銀河劇場
*次頁で『アイ・ハヴ・ア・ドリーム』以降の作品を紹介します!