・ちりめんキャベツ、仔羊、スパイシータプナード
ちりめんキャベツ、仔羊、スパイシータプナード

ちりめんキャベツ、仔羊、スパイシータプナード

そして今回もっとも感動したと同時に、シェフの料理世界観を強く感じられたのが、このメイン料理。

皿の大部分を占める「ちりめんキャベツ」に、ロール状に焼き上げた「仔羊」。見た目を彩るためだけのハーブや花を散らさない、この潔いシンプルな盛り付けは、美味しさに自信のある証拠でしょう。実際に、その味わいは見た目の予想を遥かに超えるほど。「ちりめんキャベツ」は瑞々しく、噛みしめる度に「じゅわっ」と野菜の水分と風味が放たれ、これだけのボリュームでも全く食べ飽きません。ただ焼いただけの「ちりめんキャベツ」が何故こんなに旨いのか? と、本当に不思議なほど素材の活き活きとした生命力が感じられる仕上がりでした。

「仔羊」も柔らかく、旨味豊潤。添えられた「タプナード」もカレーのスパイスでお馴染みの「ガラムマサラ」や「クミン」が付与されており、「仔羊」にピッタリの風味となっています。

ただシンプルなだけではなく、美味しさを追求していった結果、進化・深化・新化という行程を経て、このシンプルさに到達されたのでしょうね。シェフらしさに溢れた、ハイレベルな逸品でした。
「龍泉刃物」のカトラリーナイフ。

「龍泉刃物」のカトラリーナイフ。

あと、特筆したいのが、肉料理のためにセッティングされた「龍泉刃物」のカトラリーナイフ。肉料理のナイフと言えば「ラギオール」を使うのが定番ですが、シェフはメイドインジャパンの「龍泉刃物」で勝負するところがクール! 「ラギオール」がカトラリーの「バスターソード」とするならば、「龍泉刃物」はカトラリーの日本刀。軽いのに切れ味の凄さたるや、素晴らしい……。


・カンノーリ
カンノーリ

カンノーリ

プレドルチェとしてシチリアの伝統菓子「カンノーリ」。エスプレッソを混ぜ込ませた生地となっており、見た目にもビター感がありますね。一口サイズなので食べやすいのもグッドです。


・苺・ピスタチオ
苺・ピスタチオ

苺・ピスタチオ

ドルチェは「シブースト」と「ピスタチオ」の濃厚ジェラートに「苺」添え。美しい大理石模様の陶器に盛られた一品です。

 

満を持してオープンした「チェンチ」

cenci

エスプレッソ。添えられているのは、店名と同じ「チェンチ」という名のイタリア菓子。

坂本シェフは、よりシンプルで、素材そのものの良さを生かすことを最優先に考えた料理を目指されているとのこと。それだけに生産者さん達との密な繋がりを大切にした素材選びにこだわっておられますし、料理だけではなく、「器」や「内装(インテリア)」等々、店内で視界に入るほぼ全てのものに、シェフが出会ってきた人達との「繋がり」というストーリーがあるのです。

そしてそんなシェフの想いが詰まったレストランに、新たなストーリーを生み出していくのは、これから訪問していくゲスト(客)の皆さん。

「レストランという場で食べる楽しみ」を味わい尽くすために訪れる一軒が京都岡崎に誕生です。


<DATA>
・店名: cenci(チェンチ)
・所在地:京都市左京区聖護院円頓美町44-7
・アクセス:京阪電鉄「神宮丸太町駅」徒歩約9分
・地図:Yahoo!地図
・TEL:075-708-5307
・営業時間:12:30~13:30(LO)/15:30(close)、18:00~20:00(LO)/23:00(close)
・定休日:月曜日。他にも日曜日に不定休あり

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