ノルウェーのフィヨルド観光ノールハイムスン村への旅(2ページ目)

果樹園とフィヨルドに囲まれた民家風ホテル

果樹園からバスで5分でたどり着いたのは隣のリッチェ村。果樹園の丘を下りていくと、フィヨルドに囲まれた小さな宿泊施設が。赤とオレンジのカラフルなペンキ塗りの住宅は北欧ならではといった風景。今晩はここに泊まることとします。

ノルウェーのホテル「ヒュッタ」

ノルウェーには「Hytta（ヒュッタ）」というホテルとはちょっと異なる特別な宿泊施設があります。ヒュッタはノルウェー人が所有する山小屋風の別荘。通常は家族ごとに所有しているプライベートな建物ですが、現在は旅行者や登山者向けにヒュッタの貸し出し施設が各地に点在しています。実は、宿泊料金が通常のホテルよりも安いことが多いので、個人旅行者におすすめです。1人旅をしていた私にはぴったりの一番小さな一軒を選んでみました。カラフルなカーペットやベットシーツでまとめられており、まるで田舎のお家にお邪魔しているかのような気分に。ヒュッタにはキッチンが付いていることが多く、自炊が基本となります。付近のスーパーで食事を調達しました。

ノルウェーの山小屋ホテル「ヒュッタ」の利用方法

ヒュッタはホテルのように何部屋も借りることができないので、団体よりも個人旅行や家族旅行向き。日本のガイドブックでヒュッタが紹介されていることはあまりないので、旅行先でヒュッタを探したい時はインターネッで「Hytta」で検索したり、地元の観光案内所に問い合わせてみるとよいでしょう。今回はヒュッタ経営者のストールオスご夫婦が日本人が知らないヒュッタ施設での共通ルールを教えてくれました。
覚えておくべき基本事項はたった二つ！

• 食料は自分で購入、調理は備え付けのキッチンで自炊
• チャックアウト前に掃除は自分で。バスルームに掃除モップや洗剤が用意されていることがほとんど

オーナーのノルウェー人男性のアルフさん（写真左）は、「ヒュッタは1泊以上で泊まって、数日かけてゆっくりと時間を過ごしたほうが楽しめるよ」と教えてくれました。ヒュッタにはさまざまなタイプがあり、山の中の伝統的なヒュッタでは電気や水道が通っておらず、ベットシーツや寝袋を持参する必要があることも。アルフさんが経営するヒュッタは、建物にもよりますが、ベットシーツやタオルが用意され、トイレ・シャワー・洗濯機・テレビ付き、旅行者向けのモダンなタイプとなります。

フィヨルドの音に癒されて

ヒュッタには地元の人のお家にお邪魔しているかのようなリラックス感が漂います。まるで自分の家で寝ているかのように熟睡した翌日。枕元から静かな波音が聞こえてきて、ベランダの扉を開けてみました。そこに広がったのは静寂したフィヨルドの風景。ここにいるとパソコンや携帯電話の電源をOFFにして、自然に身を委ねてゆっくりとした時間を過ごすのが一番のフィヨルドの楽しみ方なのだろうと実感しました。

旅先で出会った猫と犬たち

オーナーのアルフさんは大の動物好きで、犬と猫を飼っています。動物達はヒュッタの周りを自由に走り回る毎日。ご近所の猫も遊びにくるそうで、動物好きの旅人にはたまらない癒しの宿泊施設になりそうです。昨日出会った猫もそうですが、田舎の自然の中で暮らす動物たちは都会で暮らしているものよりも、さらにのんびりとしている印象を受けました。自然の中でのびのびと育っているのでしょうね。

オーナーと動物たちにお礼と別れを告げて、旅はまだまだ続きます。次のページへ。

＜DATA＞
■Alf Storaas og Torunn Litlebø（アルフ・ストールオス＆トルン・リトレブ）
住所：Fyksesundv.267, N-5610 Øystese
電話：+47 97039591
予約はメールで： alf.torunn@hff.no
ハイシーズン中（5～9月）の宿泊料金：3つの建物で価格が変わります。
大人6～7人向けのPakkhusetは4人までなら1200ノルウェークローネ、さらに1人追加ごとに200ノルウェークローネ
大人4～6人向けのSjøloftetは4人までなら800ノルウェークローネ、さらに1人追加ごとに100ノルウェークローネ
大人2人、こども2人向けのNaustetは550ノルウェークローネ
最寄り駅：バス停Norheimsund駅からRykkje駅まで25分