ノルウェー/ノルウェーの観光・世界遺産

ノルウェーのフィヨルド観光ノールハイムスン村への旅(3ページ目)

ノルウェーの5大フィヨルドに数えられるハダンゲルフィヨルド地帯。牧歌的な風景が広がる小さな村々の中で「ノルウェーで最も美しい村」と讃えられているのがノールハイムスン。有名なステインダルフォッセン滝には多くの旅行者が訪れ、近隣の山々や絶景の岩場「トロルの舌」へもアクセスが可能です。村民や動物たちと交流しながらの2泊3日旅の参考にしてみてください。

鐙 麻樹

執筆者:鐙 麻樹

ノルウェーガイド


水面鏡となったフィヨルドに映る美しい村

ハダンゲルフィヨルド

青空と山々、カラフルで小さな家々がフィヨルドに反射して、まるで絵葉書のよう。ノールハイムスン村は本当に美しい Photo: Asaki Abumi

フィヨルド地帯の美術館

カブソ美術館、このすぐ側にはインゲブリクト・ヴィーク博物館もあり Photo: Asaki Abumi

ノールハイムスン村に戻る途中に、バスでØystese(オイステセ)村に立ち寄りました。ここには季節ごとに展示物が変わるカブソ美術館と、彫刻家インゲブリクト・ヴィーク博物館があります。ノルウェー音楽に精通している人なら見たことがあるであろう、作曲家エドヴァルド・グリーグの代表的な銅像も実はヴィークによる作品。ヴィークはオスロにあるヴィーゲラン彫刻公園で有名なグスタフ・ヴィーゲランに次ぐ偉大な彫刻家とされています。美術館・博物館好きであれば立ち寄ってみてはいかがでしょう。ちなみに昨夜の宿泊施設ヒュッタでの食料もこの村で調達しました。

フィヨルド地帯の博物館

植物で覆われた小さなインゲブリクト・ヴィーク彫刻博物館 Photo: Asaki Abumi

<DATA>
Kabuso(カブソ美術館)
住所:Hardangerfjordvegen 626, 5610 Øystese
Ingebrigt Vik museum(インゲブリクト・ヴィーク博物館)
住所:カブソ美術館の目の前
両館共通の電話:56 55 39 00
両館共通のチケット料金:大人1人60ノルウェークローネ
アクセス:バス停Norheimsund駅からØystese駅まで15分

船のことを楽しく学べる博物館

ノルウェー船の博物館

船好きにはたまらない博物館。内部にはカフェとショップもある Photo: Asaki Abumi

ノルウェーのカフェ

船の保存食をカフェで味わってみました Photo: Asaki Abumi

ノールハイムスンに戻った後に向かったのが、中心地のバス停から徒歩で簡単にアクセスできる海洋船博物館。屋内に船が展示されているのかと思いきや、フィヨルドに浮かぶ船中も見学が可能。船の修理や製造も行っており、造船所では匠の仕事現場も見ることができます。

ショップでは船の博物館ならではのお土産も購入可能。カフェでは軽食も用意されており、地元の果樹園で採れたリンゴのジュース、かつて船員が保存食として食べていたというパンを、ノルウェー独特のヤギのチーズ「ブルノスト」などをのせて食べてみました。

<DATA>
Hardanger Fartøyvernsenter(ハダンゲル船舶工場博物館)
住所:Hardanger Fartøyvernsenter, 5660 Norheimsund
電話:+47 47 47 98 39
営業時間:5~8月10:00~17:00(冬季に訪問する場合は事前に連絡を)
メール:fartoyvern@hvm.museum.no
チケット料金:大人1人90ノルウェークローネ

人気の観光スポット! スタインダルフォッセン滝へ

ハダンゲルフィヨルド

ノールハイムスン村の観光の目玉スポットとなっているスタインスダルフォッセン滝 Photo: Asaki Abumi

ハダンゲルフィヨルド

滝の裏側からみる自然の造形美 Photo: Asaki Abumi

ノールハイムスン中心地からバスに乗って約2分で着いたのは、この地域で最も多くの観光客で賑わうスタインダルスフォッセン滝。ノルウェー国内の観光向け道路「ナショナル・ツーリスト・ルート」にも指定されており、デザイン性の高い道路建築と自然との融合性が評価されています。落差50メートルになる滝の裏側はなんと歩くことが可能! この日は偶然にも滝の水しぶきで小さな虹がでており、「これからなにか良いことが起こる前触れかも」と密かに心が躍りました。

<DATA>
Steinsdalsfossen Waterfall(スタインダルスフォッセン滝)
住所:Mo ved Steinsdalen, 5600 Norheimsund
料金:無料、自由に見学可能
最寄り駅:バス停925番でNorheimsund駅からSteinsdalsfossen駅まで約2分

フィヨルドを望む贅沢ホテル

ノルウェーのホテル

旧館にある部屋はバスタブ付き。窓から眺めるフィヨルド風景は幻想的 Photo: Asaki Abumi

ノルウェーのホテル

モダンな新館にはアパートメントホテルの部屋も Photo: Asaki Abumi

今晩宿泊することにしたのはノールハイムスンに唯一あるホテル。トンホテルというノルウェーの人気ホテルチェーンです。ここでは木造と落ち着いたインテリアの旧館と、モダンでカラフルな新館がつながっています。旧館はバスタブ付き。新館はアパートメントタイプホテルの部屋も付いているため、自炊をしたい場合や家族などの大人数での旅行にもおすすめです。


フィヨルドを眺めながらゆったりと食事を

ノルウェーのホテル

食事は木造建築の広々とした広間で。窓の外にはフィヨルドが広がる Photo: Asaki Abumi

ノルウェーのホテル

おかわり自由のブッフェ Photo: Asaki Abumi

食事は旧館にある広間で。広間は木造家具と絵画で飾られ、雄大で豪華な雰囲気に包まれています。朝食はブッフェ、夕食はメニューから選べますが、その日の宿泊者が多い場合はブッフェになることも。サーモンやサバなどのノルウェーの海産物はぜひお試しあれ。ドリンクはハダンゲルフィヨルド地帯の特産であるリンゴのジュースをまたいただきました。お酒なら林檎酒がおすすめです。

おいしい地元の食材と果実を食べながら、村人との心温まる交流で過ごした数日間の旅路。フィヨルドと氷河の山々にすっぽりと包まれて、日ごろの疲れもどっとどこかに吹き飛んだようです。明日はハダンゲルフィヨルドを離れ、いよいよベルゲンへと向かいます(別記事「フィヨルド観光で人気!ノルウェー第二の都市ベルゲン」)。


ノールハイムスン中心地

右側がトン・ホテル・サンヴェン、左側はお土産ショップ。バス停はこの建物の目の前の広場にある Photo: Asaki Abumi

<DATA>
Thon Hotel Sandven (トン・ホテル・サンヴェン)
住所:Kaien 28, 5600 Norheimsund
電話:+47 56 55 20 88
客室数:102
ハイシーズンのおおよその大人1人あたりの宿泊料金:シングルルーム1090ノルウェークローネ、ダブルルーム1290ノルウェークローネ(1人645ノルウェークローネ)
アクセス:バス停、フェリー港Norheimsundより徒歩すぐ

<DATA>
Hardangerfjord(ハダンゲルフィヨルド観光協会)
■ノールハイムスン村までのアクセス:Lofthus(ロフトフース村)からNorheimsundまでフェリーで約95分、ベルゲンからバス925番で約85分
■バス会社Skyssではカード払いができないので、運転手からチケットを購入する時は現金を用意
■フィヨルド観光を計画、「ノルウェー・ナットシェル」周遊チケットなどのお得なツアーチケットと宿泊先をセット購入するならフィヨルドツアーズ(Fjord Tours)のサイトが便利!

※1ノルウェークローネは2014年10月現在、約17.1円。おおむね17円前後で推移。
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