四川省のエリアガイド(3ページ目)

竹に囲まれた人気の景勝地「蜀南竹海（シューナンジューハイ）」

蜀南竹海は四川省南部の宜賓（イービン）にある竹の世界が広がる竹林です。成都から約430km、バスで６時間。毎年多くの中国人が観光に訪れる人気の場所ですが、アクセスがあまり良くないため、外国人には知られていない景勝地です。

映画「グリーン・デスティニー」でチョウ・ユンファとチャン・ツィイーが竹の上を飛びながら、追いかけるシーンは蜀南竹海の中にある青龍湖で撮影されました。青龍湖では手漕ぎの竹のボートを借り、湖の中で泳ぐことも可能です。

蜀南竹海の面積は144平方kmと東京ドーム約３千個分の大きさ。歩いて回るのは不可能なので、車をチャーター（一日300～400元 ※要交渉）しましょう。蜀南竹海はロープウェイから見る景色、竹の山道を歩くトレッキングなど、楽しみどころが多く、２日は必要。おすすめは何といってもトレッキングです。竹の山道にはたくさんのお寺、洞窟、滝があり、山の上から見る蜀南竹海の全景は圧巻です！


そして、蜀南竹海名物といえば四川人なら一度は聞いたことがある「全竹宴（チュエンジューユェン）」が有名です。全竹宴とは蜀南竹海で収穫された希少な素材をもとに作る一連の料理のこと。タケノコ、キヌガサタケ、竹菌などの希少部位をふんだんに使った料理は、ここでしか味わえない自然たっぷりの味わいです。

• 行き方：成都新南門、五桂橋バスターミナルからから蜀南竹海へは約６時間（バス料金101元）。
• 入場料金：1月～11月は112元、12月は62元。

四川チベットの世界遺産　九寨溝と黄龍

四川省西部はカンゼ・チベット族自治州、アバ・チベット族チャン族自治州の二つに分かれます。

チベット文化圏ではカンゼ・チベット族自治州は「カム」といい、アバ・チベット族チャン族自治州は「アムド」と言います。世界遺産で有名な「九寨溝」と「黄龍」はアムドの中にあります。


「童話の世界」、「世の仙境」と称される九寨溝はチベット族の居住区で、かつて溝に九つの村が存在していたことから「九寨溝」といわれています。1992年世界自然遺産に登録され、今では多くの旅行者が訪れる中国屈指の人気観光地です。

そして、もう一つの見どころが九寨溝から約60kmの距離にある「黄龍（ホァンロン）」です。石灰岩の層が棚田のように連なり、金色に輝く石灰棚を形成。その姿がまるで、黄色い龍が駆け昇るような様から「黄龍」と言われています。

• 九寨溝の行き方：成都から飛行機で約１時間。成都新南門、茶店子バスターミナルから九寨溝へは一日一便、約9時間（バス料金101元）
• 九寨溝の入場料金：4月～11月15日まで220元、11月16日～３月31日まで80元

• 黄龍のアクセス：九寨溝バスターミナルから黄龍へまでは約２時間30分（バス料金40元）。7時または8時に出発し、15時に九寨溝へ戻る
• 黄龍の入場料金：4月～11月15日まで200元、11月16日～３月31日まで60元

四川チベットの見どころ

「九寨溝」と「黄龍」ほど知名度はありませんが、「カム」にも多くの見どころが存在します。成都を出発点とし、カムを旅する場合、最初に目指すのが「康定（ダルツェンド）」。有名な中国民謡「康定情歌」の舞台の場所で、カムの中では一番栄えている街です。

この康定を拠点に北部の「甘孜（カンゼ）」や、さらに西にある標高4014mの世界で最も高い場所にある街「理塘（リタン）」、美人谷で有名な「丹巴（タンバ）」、四姑娘山へのトレッキングなど、まだあまり観光地化されていない場所へ行くことができます。

• 康定のアクセス：成都から飛行機で約１時間。成都新南門バスターミナルから康定へは約5時間（バス料金100～120元）。

おすすめのルートは成都→康定→甘孜へと行き、甘孜を拠点にさらに秘境と呼ばれる場所へ行く旅。

• チベット仏教の経典を作っている徳格（デルゲ）
• 四川一高原が美しい石渠（セルシュ）
• 壮大な僧院が立ち並ぶ色達（セルダ）
• 馬尼干戈（マニカンコ）

シーズンは6月～8月がベスト。康定（標高2500m）から先は標高3000m以上になるので、高山病対策を忘れずに。水をたくさんのみ、ゆっくり移動するよう心がけてください。

この地域では日本円の両替ができません（康定ではUSドルの両替ができるとの情報あり）。成都、または康定の手前の街「雅安」で両替をすませておくようにしましょう（雅安では中国銀行で両替可）。