四川一愛されている家庭料理

中華名物の連山回鍋肉

中華名物の連山回鍋肉

日本人が知っている有名な三大四川料理と言えば「麻婆豆腐」「担担麺」、そして「回鍋肉」ではないでしょうか?

回鍋肉は四川省のすべてレストランで食べられる、といっても過言でないくらいの定番料理。また多くの家庭で作られ、ごはんのお供として愛されている料理です。うちの回鍋肉はこんな味、この調味料を多く使う、などそれぞれの家庭でいろいろな回鍋肉が作られています。

今回はそんな庶民の料理であり、四川人が愛する回鍋肉と日本流の回鍋肉の違いについて、ご紹介します。

回鍋肉とは

回鍋肉は日本語読みで「ホイコーロー」といい、中国語では「ホイグオーロウ」と言います。

回鍋肉の起源は文献によると、中国の元旦に当たる初一(チューイー)に行われた民間の祭祀から来ています。茹でた豚肉を鬼神、祖先に捧げ、その後、捧げた肉を鍋に入れ炒めて調理する。その豚肉をみんなで食べたのが回鍋肉の起源のようです。

中国語で「回(ホイ)」というのは戻すという意味があります。最初に肉を煮て、火を通してから「鍋(グオ)」に戻す。そして、「肉(ロウ)」を炒める。このような料理の作業手順から回鍋肉という名前が付けられたのです。

清朝末期に改善された回鍋肉

回鍋肉

伝統的な回鍋肉はニンニクの葉を使う

清朝末期、成都に住んでいた凌翰林氏は失意のもと官を退かれ、隠居することに。時間を持て余した凌翰林氏は豚肉を先に煮て、炒めるという回鍋肉のレシピ改良に乗り出します。

そして、たどり着いた結論は豚肉を煮るという手順の次に、煮た豚肉を容器に密封し、蒸すという手順を入れること。密封し、余熱で蒸すことで、豚肉本来のうまみも閉じ込めるという、一石二鳥ともいえる改善策でした。

日本の回鍋肉との違い

では、次に日本と四川の回鍋肉の違いについて見て行きましょう。

まず、四川省では豚肉は外側に油身が入っている、そともも部分(四川語で「二刀肉(アールダオロウ)」)を使います。炒める具材はニンニクの葉で、「蒜苗(スゥアンニャオ)」を使用するのが、もっとも伝統的と言われています。

そして、味の決め手は豆瓣醤。甜麺醤も加えますが、ほんの少しで、甘さはほとんどありません(店によっては入れないところも多い)。

対して日本の回鍋肉はどちらかというと甜麺醤ベースの味が強く、甘さが際立ちます。そして、炒める具材はキャベツが定番です。ニンニクの葉の代用にキャベツを炒めるというのは、四川料理を日本に伝承した赤坂四川飯店の陳建民氏が考案したという説があるようです。