四川/四川の基礎情報

三国志ファン必見!張飛ゆかりの地「ラン中」を歩く

四川省東部にある古都「ラン中」は中国で一番保存状態がいいと言われる古城です。三国志の蜀の武将「張飛」のゆかりの地であり、中国内陸部で唯一、官僚登用試験・科挙の試験会場がある街として歴史的に見ても重要な場所でした。そんなラン中の見どころと名物料理、アクセス方法をご紹介します。

中川 正道

執筆者:中川 正道

四川ガイド

2300年の歴史、ラン中

ラン中

ランの漢字は門構えに良


中国では長い歴史もつ古都を「古城(グーチェン)」、古都より小さな街は「古鎮(グージェン)」と言います。わかりやすく日本の行政区分の単位で分けると古城は市、古鎮は町または村になります。

中国の内陸部に位置する四川省は古くからの古城・古鎮が多く存在し、玄人好みの旅行客を魅了してきましたが、日本で売られている通常のガイドブックには情報がほとんど載っていませんでした。

そんな中、今年発売された「地球の歩き方 - 中国 2015年~2016年版」の巻頭には 、なんと「四川省に残る三国志ゆかりの古道“蜀道” 」が大きくクローズアップされています。
ラン中の路地裏の風景

ラン中の路地裏の風景

今回はこれからもっと有名になるであろう四川省が誇る古城「ラン中(ジョン)」(門構えに良)の見どころをご紹介します。

ラン中への行き方

ラン中は小さな古都なので、空港はありません。鉄道は現在計画中で、2015年に甘粛省の蘭州と重慶を結ぶ蘭渝鉄路(蘭州西站—重慶北站)が通り、ようやくラン中駅ができます。

成都からラン中へは330kmの距離、高速バスで約3時間半~4時間ほどです。成都市内の「城北客運中心」「 成都五塊石汽車站」 「北門汽車站」のバスターミナルから毎日4~5便ほど出ています。

参考:成都からラン中へのバス時刻表ウェブサイト

成都からラン中へ着くと郊外のバスターミナルに到着。バスターミナルから旧市街のラン中古城まではタクシーで移動しましょう。約10元で着きます。

見どころ1 旧市街の街並み

中天楼からみたラン中の景色

中天楼からみたラン中の景色

中国四大古城の中で一番保存状態がいいと言われているだけあり、旧市街は非常に良い状態で保存されています。旧市街の規模もそんなに大きくなく、一日じっくり歩けば大体主要な見どころを見ることができます。

旧市街の入り口をまっすぐ進むと三重の塔「中天楼」があり、そこから見る景色は、はるか悠久の歴史を感じさせてくれます。均等な高さと瓦屋根、木造建築の温かさはどこかほっと安心できる何かがありますね。

なお、主要観光地のチケットはすべて通しで購入可能です。チケット代金は130元、次の観光地が含まれます。張飛廟、貢院、華光楼、中天楼、名城展覧館、大仏寺、錦屏山、滕王閣、紅軍紀念館、三国文化産業園です。

見どころ2 張飛が祀られている「張飛廟」

張飛が祀られるている「張飛廟」

張飛が祀られるている「張飛廟」


三国志ファンで蜀の王・劉備と軍師・諸葛孔明が祀られている成都「武侯祠」にはもう行った、そんな方に行ってほしいところが、張飛が祀られている「張飛廟(ジャンフェイミャオ)」。
喧嘩っ早く人情に熱い、ちょっとドジな豪傑の張飛は中国でも諸葛孔明に続く人気の英雄です。大きな線香を購入し、今でも愛されているキャラクターに思いをはせるのはいかがでしょうか。
保寧干牛肉

保寧干牛肉、別名「張飛牛肉」


豆知識として、ラン中は別名「保寧(バオニン)」といい、名物料理に保寧干牛肉という料理があります。ラン中ではその辺の商店やレストランで食べることができますが、成都市内ではこれを張飛牛肉というキャッチな名前と包装にして、多くの観光地や商品売り場で売られています。

張飛は食品の広告塔になり、今でも愛されています。さすがです!

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