1住戸60平米以上、総戸数50戸以上ないとメリットはない
高圧一括受電サービスは、多数の住戸がまとまることにより実現できるサービスで、50戸以上、1戸の面積が60平米以上のマンションなら、電気料金を低減し、差額分は修繕・改修費に充当したり、といったメリットがあります。中古マンションでもこのサービスを導入する動きがあり、4分の3の賛成で導入の決議はできるものの、実際には、全世帯の電力会社への解約届が必要なので、事実上は全員の賛成がなければ実現は難しいとのことです。また、築25年より古いマンションでは導入のための工事ができない、とのことです。
高圧一括受電でなければ、「スマートマンション」は不可能
ところで、最近よく耳にするスマートマンション。これは「マンション全体でエネルギー管理、節電およびピークカットを行い、エネルギーの効率的な使用や無理のない節電を実現するマンション」のことです。具体的には太陽光発電(太陽熱利用)、コージェネ(発電時の排熱利用)、燃料電池(水素と酸素のもつ化学エネルギーを電気エネルギーに変換する発電設備)、蓄電池(充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できる設備)、EV連携(電気自動車との連携)等を設置したマンションです。このようなマンションのスマート化には、高圧一括受電の導入が必須なのです。
こうしたことからも、高圧一括受電はこれからのマンションのスタンダードというわけです。