「FLOS(フロス)」がジノ・サルファッティ復刻版をリリース
先日、「カッシーナ青山本店」にてショールームスペースのリニューアルおよび照明ブランド「フロス」による「ジノ・サルファッティ」デザイン復刻のリリース、「カッシーナ青山本店」における同ブランドの展示スペースを含む一連の御披露目会が行われた。ジノ・サルファッティ氏は1912年ベニス生まれ。1932年に照明器具メーカー「アルテルーチェ」社を設立。彼のデザインしたプロダクトは600を超え、後年には豪華客船や劇場の照明といった大規模プロジェクトなど幅広く手掛けた。1973年アルテルーチェ社は「フロス」へ売却される。
ジノ・サルファッティ氏は自身が手掛けたプロダクトにおいて、すべてのパーツをオリジナルでデザインしたという。先端技術、つまりLED照明で復刻させることは、蛍光灯や初期のハロゲンランプなどその時代の最新の光源を採用した彼の精神を現代によみがえらせることだと同社は考えた。復刻シリーズ第1弾は全部で5点。その中から、以下に3つの照明器具について解説する。
Model 2129
筒状のアーチ形に通されたペンダントライトである。1969年作では白熱電球を用いているが、復刻版はLEDマルチチップ。傘は放熱器の役割も果たしているようだ。天井取り付け型で本体そのものが360度回転する。天井取り付け部のフランジとカウンターウエイト(重り)は真鍮塗装がなされている。サイズ:直径1450mm、ディフーザー直径400mm、高さ170mm
重量:4.6kg
色:ホワイト/グレー
材質:アルミニウム、真鍮など
価格:310,000円(税別)
Model 607
直接照明のテーブルランプ。アルミ製円盤状のディフーザーは、円錐形の上方を切り取った形状。かたやベース部分は、傾斜した直方体(アルミ塗装)で安定性を表現している。二つの異なる要素をつなぎ合わせたデザインがユニーク。調光機能のあるスイッチはベース脚部前面に配置されている。サイズ:高さ310mm、幅390mm、ディフーザーの直径250mm
重量:6.1kg
色:ホワイト/ブラック
材質:アルミニウム
価格:175,000円(税別)
Model 1095
アルミ製でスリムな棒の先端から、間接光を放つフロアランプである。土台部分には水冷却の放熱システムを搭載(「フロス」社特許)。高さは1700mm、1850mm、2000mmと3つのサイズをラインナップしている。サイズ:高さ1700mm/1850mm/2000mm、ベース直径200mm
重量:5.0/5.15/5.3kg
材質:アルミニウム
価格:270,000円/280,000円/290,000円(すべて税別)
ソフトアーキテクチャー
フロスでは、建築と一体に照明を作りこむ「ソフトアーキテクチャー」と呼ばれるジャンルも設けているが、今回ショールームスペースを全面的にリニューアルしたカッシーナ青山本店では一部コーナーを設け、壁面や天井に埋め込まれたこれらの商品群も再現。インテリアを幅広く楽しもうという人にとっては格好の場所となりそうだ。「カッシーナ青山本店」は東京メトロ銀座線「外苑前」駅から徒歩1分。11:00-19:30(不定休)。東京都港区南青山2-12-14 ユニマット青山ビル1、2、3F 03-5474-9001。<PHOTO CREDITS All pictures courtesy Archivio Storico FLOS>
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