リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

アジアカップ優勝-なでしこジャパンのリーダーシップ

なでしこジャパンはワールドカップで優勝、ロンドン五輪で銀メダルを獲得するなど、トップランキングの常連。常に世界チャンピオンを狙える位置にいます。アジアカップでも念願の初優勝を果たしました。中心である澤選手や宮間選手を例にリーダーシップについて考えていきましょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

なでしこジャパンは2011年のワールドカップでの優勝、12年のロンドン五輪での銀メダルなど、世界ランキングの常連で、常にチャンピオンを狙える位置にいます。アジアカップでも念願の優勝を果たしました。なでしこジャパンにみるリーダーシップとは?

リーダーである澤選手と宮間選手の全体を見る眼と技術の高さは超一流

全体を見る視点と専門技能の卓越性がリーダーとして求められます

全体を見る視点と専門技能の卓越性がリーダーとして求められます

日本代表をキャプテンとして支えきた澤選手、宮間選手の一番の特長はグラウンド全体で戦局を見ることができることでしょう。常に全体を意識し、俯瞰的に見る眼を持っていることとプレイヤーとしての卓越した技術が共通項です。

2014年アジアカップ準決勝の中国戦で先制した澤選手のゴールは芸術の領域です。ワールドカップの決勝を彷彿させる宮間選手とのコンビネーションでした。練習の賜物と思いますが、相手を欺く飛び出しのタイミング、宮間選手のコーナーキックの技術、澤選手のコンマ数秒の判断とヘディングの技術が相まって生まれたゴールです。我々のような一般の視聴者でも凄い!と感じるゴールシーンでした。

世界一を狙うチームは少なくとも澤選手や宮間選手のようなワールドレベルのプレイヤーができるだけ多く存在する必要があるでしょう。アジアカップでも活躍した、ファインセーブ連発のゴールキーパーでベテランの福元選手、最初から最後まで運動量が落ちないフォワードの川澄選手や大儀見選手もそのひとりです。


澤選手と宮間選手のリーダーシップスタイルは異なる

かつてインタビューで、宮間選手はあくまでも世界一が目標であることを述べていました。当たり前のように世界一を目標とするチームはワールドクラスであることの証明です。

そんな宮間選手と澤選手とのリーダーシップを比較してみましょう。澤選手は“試合中、苦しい時は私の背中を見なさい”と印象的な言葉を発したように、言葉よりも行動でリードしていくタイプです。15歳で日本代表入りして20年間もレギュラーの座に君臨しているので、存在そのものがリーダーシップの象徴です。

宮間選手は澤選手と違い、リーダーとして、メンバーを鼓舞するような発言を意識的に行っています。日本代表として、澤選手ほどの経験と実績はありませんので、フィジカルやテクニックだけでなく、メンバーのマインドに訴え、自分が率先して、一人ひとりの意識と行動レベルを高めることを行っているようです。
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