リーダーシップ/フォロワーシップの基本知識

部下がTシャツで出社! さて、上司はどうすべき?(2ページ目)

部下に任せることが増えれば、当然、部下に自由度を与えることになります。そんなとき、上司を悩ませるのは、「どこまで部下に自由にさせていいのか」ということ。極論すれば、「“オフィスでTシャツ、デニム”を許すかどうか」。さて、あなたはどう考えますか? 

中竹 竜二

執筆者:中竹 竜二

ラグビーガイド


OBラインの外に出ようとする部下は、上司を成長させる


Tシャツ、デニムをNGにしている会社は多いでしょう。そこに部下がTシャツ、デニムで出社したとします。そのとき部下を注意する前に、やはり「どうして履いてきたのか」と問いかけてほしいと思います。そのとき、「今日は企画書を書くので誰にも会わない。1日中座りっ放しだし、このほうが、自分らしいアイデアがわいてくると思った」と言うかもしれません。もちろん、Tシャツ、デニムは結果的に許されなくても、その会話によって、部下がより高い成果を出すために必要なことが理解でき、代案を話し合うこともできます。

部下を支え、成長に導くフォロワーシップ型の上司は、部下が成果を挙げること、成長することを常に本気で考えなければなりません。フェアウェイを過剰に擦り込み、それ以外を安易に「OBラインの外」と断じていると、ただそれに従うだけの何も考えない部下になってしまう可能性があります。フェアウェイから外れた社員が出てきたら、考えるきっかけをもらえて「しめしめ」と思ってほしいのです。それは同時に、上司が成長するきっかけでもあります。

その“フェアウェイ”は成果を出すために本当に必要か


まとめます。なんとなく、部署に受け継がれるフェアウェイを鵜呑みにしてはいないでしょうか。それを部下に押し付けていないでしょうか。時代は刻々と変わり、部下の志向や行動スタイルも変わっています。本当に毎日スーツである必要はあるのか、というように、成果を出すために本当に必要なこと、あるいは必要でないことを、上司は考え続けてほしいと思います。


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