マーケティング/マーケティング事例

コンビニコーヒー戦争から学ぶポジションに応じた戦略(2ページ目)

コンビニ業界で“コーヒー戦争”が過熱しています。最大手のセブン-イレブンが「セブンカフェ」で切り拓いたカウンターコーヒーの市場がライバル企業の参入で拡大。今後は益々成長の兆しを見せています。今回はこのコンビニコーヒー戦争にフォーカスを当て、コトラー教授のポジションに応じた戦略で検証していきます。

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

セブン-イレブンの戦略


セブンカフェ

業界のリーダーとして圧倒的な実績を誇るセブン-イレブンの戦略とは?

コンビニ業界のリーダーといえば、いわずと知れたセブン-イレブン。売上、利益共にライバルに大きく水をあけ、圧倒的なトップの地位に君臨し続けています。コンビニコーヒーの販売においても、7億杯中4.5億杯を占めるなどライバル企業をまったく寄せ付けない販売実績を誇っています。

コトラー教授によれば、業界のリーダーは市場規模の拡大やマーケットシェアの拡大を目指した戦略を採用することになります。

たとえば、市場規模の拡大でいえば、これまで利用してこなかった顧客を取り込んだり、既存顧客であれば、より利用頻度を高める戦略を考えていく必要があるのです。また、マーケットシェア拡大の観点からは、低価格競争などを仕掛けて、ライバル企業から顧客を奪い去る戦略などが考えられます。

実際にセブン-イレブンでは、コンビニコーヒーの中で100円という最も安い価格で多くの顧客を惹きつけています。また、朝の通勤時やランチの時間帯では、顧客が集中し、混雑振りから購入を諦める顧客を少しでも減らすために、抽出マシンを2台以上設置する店舗を今年の8月末までに全国9000店にまで拡大するなど、機会ロスを極力減らして市場やマーケットシェアの拡大を図る戦略を取っています。

続いては業界2位のローソンの戦略に迫ります!次のページへお進み下さい!
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