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飛鳥山公園を望む新築分譲マンション、建物解説

前の記事では、豊かな自然環境とその歴史的親和性について王子界隈を解説したが、今回は「王子飛鳥山ザ・ファースト タワー&レジデンス」建物の詳細を述べる。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド


全体敷地配置と各棟へのアプローチ

記者発表会の様子

記者発表会の様子

敷地面積4,194.57平米。地形(じがた)は、南北を長辺とする、南方向に向かってやや窄まった長方形である。JR京浜東北線と並行して走っている都電荒川線と敷地西側で隣接。それ以外は三方道路である。長手約100メートル、もう一方は30~50メートル。配棟は50メートル間口(駅改札口に近いほう)にタワー棟、南寄りにレジデンス棟を置いた。

駅改札口から敷地まではわずか約20m。そのもっとも近い場所には店舗(保育所)を設置する予定。タワー棟へは、逆側に、つまり建物を回り込むようにして入館させる。メインエントランス付近には水盤(「ウォーターガーデン」)、ロビー、ホールを集めた。レジデンス棟へは、タワー棟の外を回り込む、遊歩道経由のアプローチとなる。

「王子飛鳥山ザ・ファースト タワー&レジデンス」タワー棟

モデルルーム

モデルルーム

タワー棟は地上29階建て総戸数230戸。2016年1月竣工予定である。制振構造を採用。内廊下設計の順梁工法だ。階高は3.22m、天井高はほとんどが最高2.7mを有している。一方、廊下などは2.1m、開口部のハイサッシも2.1m。天井との差(60cm)を思いのほか実感する。

一般的なラーメン構造により、柱は規則正しく約6mピッチで配置されている。購入検討時、間取り選びの段にはそれらの位置を確認したい。南東と南西の両角を雁行させることにより、角比率を高めた。通風・採光の改善により、内廊下のデメリットを低減させたと捉えられる。

また、バルコニーはガラス手すりを用い、リビングダイニングには(一部)足元からの梁下までの「ダイレクトワイドウィンドウ」を設えた。明るく、眺望を享受する快適なタワーライフが期待できそうだ。専有面積は60~70平米台が中心である。最高は80平米台。

レジデンス棟

完成予想パース

完成予想パース

レジデンス棟は地上7階建て、総戸数55戸。2014年11月竣工予定である。南東と南西にメイン開口を設けたT字形の建物だ。第1期はタワー棟のみのため、図面集が配布されなかったが、平面図を見る限りすべて約6m程度のスパンに全面バルコニー、開放廊下型のラーメン構造である。

棟を分けずに、より高く大きなランドマーク性のある計画にする選択肢はなかったのか、と記者発表会で問うてみた。「事業効率やスケジュールの観点から最適な方法を選んだ」(近鉄不動産株式会社 常務取締役 首都圏事業本部長 田中孝昭氏)とのこと。また「バリエーションの豊富なマンションにもなる」(同)狙いもあったようだ。

2013年12月に公式サイトを公開して以来、反響総数は約2,200件。目標の1,500件を大きくクリアしたそうだ。販売予定価格はタワー棟の3LDKで5,000万円台~6,000万円台予定。販売員曰く、「坪単価で@300万円には届かないだろう」。5月3日からモデルルームを公開。第1期販売は6月下旬を予定している。

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