ビジネス文書/メールのビジネスマナー

おっしゃる通りは正しい?ビジネスメールの正しい敬語の使い方・基本

新入社員からベテランまで敬語の使い方に苦手意識を持っている人は多いはず。最近では、若者言葉や略語が流行したり定着しています。ビジネスメールにふさわしい敬語の使い方をマスターすれば、書き出しはもちろん返信やお礼、メールの締めの挨拶も簡単です。

鈴木 真理子

執筆者:鈴木 真理子

ビジネス文書ガイド

ビジネスメールでは正しい敬語を使うのがマナー

ビジネスメールでの敬語の正しい使い方・基本の言葉

ビジネスメールの正しい敬語

友達とやりとりするLINEや携帯メールとは違い、ビジネスではキチンとした言葉を使うのが最低限のルールです。  
<目次>
 

ビジネスメールにふさわしくない学生言葉

ビジネスメールの言葉遣いは大丈夫?

ビジネスメールの言葉遣いは大丈夫?

まずは、よく使ってしまいがちな学生気分の言葉3つを紹介します。ある新入社員が日報に書いてしまい、上司から叱られた!という事例もあるので確認してみましょう。

1.超言葉
例「超むずい」「超パ二クリました」

対応策
・「超」は止め、サイズ感を出すなら「大変」にします。
・「むずい」は「難しい」、「パニクリました」は「動揺しました」に書き換えてください。

2.ら抜き言葉
例「添付ファイルが見れる」「朝はやく起きれた」

対応策
・「ら」を省略するのはNGです。
・「見られる」「起きられた」が正解です。

3.~的言葉
例「ボク的にはこう考えます」「アタシ的にはOKです」

対応策
「〇〇的には」を「私は」に変えましょう。
 

尊敬語と謙譲語を取り違えないで

質問します! 尊敬語と謙譲語の違いは何でしょうか?

答えは、相手の行為には尊敬語、自分の行為には謙譲語ということです。もし悩んだときは、主語が誰なのかをハッキリさせると答えがわかります。

■尊敬語と謙譲語の使い分けのポイントは主語の違い
では、普通語 「言う」を例にして違いを見てみましょう。
尊敬語: あなたが「おっしゃる」「言われる」
謙譲語: 私が「申す」「申しあげる」

この基本を知らないと、誤った使い方をしやすくなります。せっかく相手を高めたつもりでも逆効果となるので、取り違えないようにしましょう。

誤)ケーキをいただいてください
正)ケーキを召し上がってください

誤)お名前はなんと申されますか
正)お名前はなんとおっしゃいますか

誤)〇〇様がおられる
正)〇〇様がいらっしゃる
 

おっしゃる?おっしゃられる?意味のない二重敬語に気をつけろ!

丁寧に書こうとするあまり、敬語のダブル使いをする。これも敬語のミスとして、よく見かけます。さっそく例を見てみましょう。

誤)お客様がおっしゃられるとおり
正)お客様がおっしゃるとおり

⇒「言う」の尊敬語「おっしゃる」で十分。「れる・られる」はいらない。

誤)パンフレットをご覧になられましたか
正)パンフレットをご覧になりましたか

⇒「見る」の尊敬語「ご覧になる」で十分。「れる・られる」はいらない。
 

身内のことは低めて

最近レストランやデパートで若い店員の方と話をすると、「家族や同僚の話なのに尊敬語を使う人が多いな」と感じます。第三者に身内のことを話すなら低めるのがマナー。「敬称をつけない」「尊敬語は使わない」と覚えましょう。

誤)先輩、ウチのお母さんの話を聞いてくれますか?
正)先輩、私のの話を聞いてくれますか?

誤)お客様、綾小路部長はすぐにいらっしゃいます
正)お客様、綾小路はすぐに参ります
 

練習問題に挑戦して自信をつけよう

最後に練習問題を用意しました。次のフレーズをあなたなら何と書き換えますか?

Q1.お客様の反応はビミョーでした。
Q2.メールのほう読みました。
Q3.添付という形で送ります。
Q4.納期は○月○日でよろしかったでしょうか。

A1.お客様の反応は良いとも悪いとも言えませんでした。
A2.メールを読みました。
A3.添付で送ります。
A4.納期は○月○日でよろしいでしょうか。

敬語に自信をつけるポイントは2つあります。ひとつめは敬語の基本をおさえること。2つめは使って慣れることです。

ビジネスマナーの基本中の基本である敬語。正しい使い方で、あなたの価値をもっと高めましょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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