リーダーシップ研究の新しい潮流
対話による合意形成は部下のモチベーションにも繋がっていく
リーダーとフォロワーにおいて、リーダーのみならず、フォロワーとしての在り方もチームのパフォーマンスを考えるとこれからの研究対象でしょう。フォロワーシップを提唱、実践されている象徴的なリーダーは同ガイドの中竹竜二さんかと思います。
中竹さんは早稲田大学ラグビー部を連続学生日本一に導かれた監督です。前任者の清宮監督はぐいぐい引っ張っていくカリスマ性の高い監督でした。正反対のリーダーシップスタイルですが、結果として、両監督ともにチームをチャンピオンに導きました。機会があれば、同ガイドの中竹さんのインタビュー記事をアップできればと思います。
サーバント・リーダーシップとは
さて、今回は「サーバント・リーダーシップ」にフォーカスしたいと思います。昨今、リーダーに求められていることは不正やモラルハザードが多発していることからリーダーとしての姿勢や倫理観が問われています。もう一つはメンバーの自律性やチーム力を引き出すことが期待されていますこのような背景から、従来のリーダーシップ観である、英雄型から奉仕型へ、上位下達から下からの支援へ、指示・命令から自己犠牲へとパラダイムシフトしています。
サーバント・リーダーシップの祖であるロバート・グリーンリーフ氏は1970年「The Servant as Leader」を出版され、「真のリーダーはフォロワーに信頼されており、まず人々に奉仕することが先決である」と提言しました。但し、「ビジョン」の明示が前提であり、なければ、ただのサーバント(召使い)になってしまうと訴えました。
次ページ:サーバント・リーダーシップの10の特徴