リーダーシップ/リーダーシップの基本知識

オリンピックからセルフリーダーシップを考える(2ページ目)

閉会した2014年ソチ冬季オリンピックを総括しながら、日本チームの選手を中心にセルフリーダーシップを考えてみたいと思います。期待されながら、金メダルを今回逃した女子ジャンプの高梨沙羅選手、女子フィギュアスケートの浅田真央選手、惜しくも今回もメダルに届かなかった上村愛子選手にはどうも共通点があるような気がします。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


オリンピックまで辿り着いたアスリート達の道筋をイメージし、セルフリーダーシップを考える材料にしたいものです

オリンピックまで辿り着いたアスリート達の道筋をイメージし、セルフリーダーシップを考える材料にしたいものです

確かに、上述したメダリスト達はよい意味で尖っています。個性的であり、自信に充ち溢れています。更に、ここ一番での集中力があることが共通のようです。テレビ画面を通じてですが、協調性などをあまり感じとることはできません。その意味では究極の個人主義かもしれません。

今回、男子スピードスケート500Mで金メダルを期待された加藤、長島両選手は完敗と認めたように、この4年間でオランダ勢が確かな実力を付けたものと言えそうです。本来の力は発揮できたものの、それ以上のパフォーマンスを出されたという形です。

フィギュアスケートでは、史上最強の陣営と言われながら、羽生選手以外、メダルに届かなかったのですが、個人戦の前の団体にエントリーされたことを問題視するコメンテーターの方もおられました。

確かに、出場した中で羽生選手も金メダルは獲得したもののフリーの演技ではベストパフォーマンスとは言い難く、納得のいく演技ではありませんでした。結果を見る限り、それ以外の選手は調子をピークに持っていくことは出来なかったようです。

ソチオリンピックの総括から自分に当てはめて考える

さて、今回のソチオリンピックの総括からセルフリーダーシップを考えましょう。アスリートの世界まではいかないにせよ、ビジネスの世界でも方向性としてはプロ化が進み、個としての成果がより求められるでしょう。

つまり、本当の成果を出す時はまずは目的志向であるべきです。その目的のために何をすべきかということに尽きます。その意味では技能を卓越することのみで、協調性、人柄、人間性は直接的には関係ないものです。

チームとしての成果が問われる場合は如何にメンバーのモチベーションを上げ、チーム一丸となって結果を出せるかどうかです。そこでは、モチベーションリーダーシップが求められるのです。個人戦ではないので、ここでは、人間的な魅力がリーダーとして問われます。

プロとしての成果を出すためには、真摯に自分自身およびメンバーに向き合うことに尽きることでしょう。

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