売り手が出来ることはそんなにない
売却を開始して自分の物件が売りに出されると、売り手としてはその動向が気になるでしょう。内見依頼に一喜一憂したり、案内後の買い手の反応が気になったり、不動産会社がちゃんと販売してくれているのかを心配したり……。自分の大切な財産を売りに出すのですから、気になるのも当然でしょう。つい前のめりになってしまう気持ちもよく分かります。しかしちょっと待ってください。不動産会社に売却を依頼した後は、売主が出来ることはそんなに多くはありません。売りに出したら基本は不動産会社にお任せしておくべきです。
それでも売却するために最低限やっておいた方が良いことと、逆に「これはやらないでくさい!」というものはあります。「出来ること・やっておくべきこと」そして「やってはいけないこと」以下に順番に解説していきましょう。
まずは「出来ること・やっておくべきこと」です。
少しでも部屋を明るく見せるように
買い手が内見に来る際は、全ての部屋・廊下・浴室の照明をつけ、カーテンは開け、部屋に入った時の印象を少しでも明るいものにしておきましょう。ビジネスやプライベートの場でも、初対面の第一印象というのは非常に重要です。それは不動産にも同じことが言えるのです。もし第一印象で「なんだか暗い部屋だな……」と思われてしまうと、その後、いくら明るく見せたとしても、その印象を挽回することは大変難しいです。窓の外は建物が建っていて暗かったり、カーテンの向こう側は隣の家のバルコニーだったとしたら、わざわざ見せる必要はありません。
しかし、例えそのような「陽当たりの悪い部屋」だったとしても、室内の照明だけは全開にして、足を踏み入れる人に少しでも明るい部屋を印象付けましょう。
室内は綺麗・清潔に
モデルルーム並みに綺麗にする必要はありません。生活感があっても整理整頓がされていれば、それだけでポイントアップ!
特に浴室や洗面所、キッチンなどの水回りは要注意です。目に見えるようなカビがあるようなら、事前に掃除しておいたほうが良いでしょう。「10分後に見に行きたいのですが」と突然内見が入ることはありません。少なくとも前日までに内見依頼があることが通常です。それだけの時間があるのだから、出来るところは必要な限り、綺麗に、清潔にしておきましょう。
次ページでは「やってはいけないこと」を解説していきます。