一人暮らしの食材使いきり術

一人暮らしの食材使いきり術

料理はしなくとも、冷蔵庫はチェック。ざっと眺めておくだけでも、買い忘れや買いすぎは防ぎやすくなります

一人暮らしの自炊では「一度の料理で食材が使い切れない」「同じ味ばかりで飽きてくる」「レパートリーが増えない」といった悩みがよくあります。そこで今回はせっかくの食材を無駄にせず、最後まできっちり食べきるための料理のコツをお届けします。

なお、一人では食べられる量も限られているため、最初から買いすぎないのもポイント。『一人暮らしの食材使いきり術 買い物編』では、食材を余らせないための買い物のコツをお届けしています。ぜひ併せてご覧ください。
   

一日一回『冷蔵庫チェックタイム』を設ける

例えば、朝起きたら冷蔵庫の中を覗く…というように、その日は料理をしない予定でも一日一回は冷蔵庫をチェックする習慣をつけましょう。

理想はその日の冷蔵庫の中身をメモしておくことですが、さすがにそれは面倒くさい。でも、朝ざっと眺めておくだけでも、仕事帰りに夕ご飯の献立を「そういえば、冷蔵庫にアレ残っていたから、コレが作れるなぁ」「あの野菜傷みそうだったから、早く食べなくちゃ」なんて考えることができます。これだけで食材の使い残しがぐんと減ります。
 

傷みやすい食材から調理していく

葉物野菜は冷蔵庫に入れていても傷みやすい。先に食べ切ってしまいましょう

葉物野菜は冷蔵庫に入れていても傷みやすい。先に食べ切ってしまいましょう

賞味期限・消費期限の記載がある肉や魚、加工食品はその日の近いものから使ってしまうのはもちろん、賞味期限の記載のない野菜も傷みやすいものから使うよう心掛けましょう。

野菜は、種類によって保存できる期間が大きく異なります。冷凍すれば長く保存できる野菜も多いですが、そのひと手間が意外と面倒なもの。一般的に葉物野菜は足が早く、根菜類は日持ちするということを頭に入れておき、意識的に葉物野菜から調理していくようにしましょう。
 

『ついで調理』を習慣にする

ミートボールを作るなら、たとえその日に食べ切れなくても、一度にたくさん調理してしまった方が食材も無駄にならず、あとがラク

ミートボールを作るなら、たとえその日に食べ切れなくても、一度にたくさん調理してしまった方が食材も無駄にならず、あとがラク

一人分のご飯を作ろうとすると、食材がどうしても一度では使い切れないことがよくあります。一度パッケージを開けた食材は、傷みが進みやすいことがあります。余った食材のその後の用途がはっきりしている場合は残しておいてもいいですが、特に決まっていない場合は残りも一緒に下ごしらえ、もしくは調理してしまいましょう。

例えば、ほうれん草であれば、全部まとめて茹でて食べやすい大きさに切り、その日に食べる分以外は小分け冷凍しておく。大根も残った分は切って冷凍しておいたり、塩もみしておいたりすると、そのまま置いておくより日持ちもし、後日下ごしらえの手間が少なく、手早く使うことができます。

「また今度使うかもしれない」「今度冷凍しよう」などと食材を残しておいても、いつの間にか忘れて、冷蔵庫の中から悲惨な状態で発見される可能性大。そうならないように、目的がはっきりしない食材は使ったついでに調理する習慣をつけてみましょう。
 

『保存食』『常備菜』は口に合うものだけ作る

保存食・常備菜

いくら保存食・常備菜であっても、日が立てば味は落ちるし、悪くもなります。作って満足していてはダメ。食べ切らないなら、作る意味はありません

『ついで調理』をおすすめしましたが、ここで注意したいのは自分が好んで食べる状態にしておくということ。いくら冷凍など長く保存できるようにしたからといって、その状態にするだけで満足してしまったり、忘れてしまったりして、ずっと置いておけば味も落ちますし、悪くもなります。

保存食・常備菜のレシピは、数多くあります。確かに食材そのままで置いておくよりは日持ちしますし、忙しいときにも手早く一品用意できて便利。でも、一人暮らしでは食べる量も限られています。結局食べ切ることのないまま保存食が保存され続ける…という残念な状況もよくあるもの。

保存食は長く持たせるために、味が濃くなっていたり、変わった味つけであったりする場合がよくあります。自分が好きなもの、口に合うものであれば、保存食にして置いておくのも◎。作っただけで満足することのないように注意しましょう。
 

一度にたくさん作るのは『好物』もしくは『冷凍保存可』

一人分だけ作るというのが難しい料理も多くあります。たくさん作ってなくなるまで毎日食べ切ることが苦でない人もいますが、「それでは飽きてしまう!」なら、一度にたくさん作っていいのは自分の好物か、冷凍保存ができるものだけにしておいた方が無駄になりにくいです。
 

『刻み野菜専用冷凍保存容器』を用意する

ちょっとだけ残った食材は刻んで冷凍しておけば、味噌汁やスープなどに使いやすい。いろいろ食材を一緒に煮こめば、旨みもアップ

ちょっとだけ残った食材は刻んで冷凍しておけば、味噌汁やスープなどに使いやすい。いろいろ食材を一緒に煮こめば、旨みもアップ

別の料理にもできないほど中途半端に残ってしまった食材は、先ほどお伝えした“ついで調理”をして、細かく刻んで、冷凍しておくと便利です。多くの野菜なども大きなまま冷凍すると、解凍したときに食感の変化を感じやすいですが、細かいと気になりません。

刻み野菜専用の保存容器やフリージングバッグを用意して、いろいろな野菜をまとめて溜めておきましょう。味噌汁やスープの具として凍ったまま煮込めば、野菜たっぷり栄養豊富な汁物が手早く作れます。
 

『食べ切り調理Day』を設ける

寒い冬の『食べ切り調理Day』は鍋がおすすめ。一度にいろんな食材が使えます

寒い冬の『食べ切り調理Day』は鍋がおすすめ。一度にいろんな食材が使えます

冷凍などで当初の賞味期限より長く保存することができたとしても、やっぱりそれもいつか使い切らなければならなくなります。そんな冷蔵庫の肥やしとなっている食材をしっかり使う「食べきり調理Day」を定期的に設けるようにしましょう。

毎日自炊をしている人であれば2週間に1日、時々であれば1ヵ月に1日など、冷蔵庫の中に長期間入れられたままになっている食材だけで料理を作ってみてください。どんな食材を使っても比較的美味しくなるのが味噌汁やスープ、雑炊、鍋料理など。普段は組み合わせない食材を一緒に調理することで、新たな味の発見につながるかもしれません。
 

基本の調理法『五法』でアレンジする

一人暮らしでは、ついいつも同じような調理法ばかりになってしまいがち。「飽きたなぁ」というときは『五法』でいつもと違った調理法にもチャレンジしてみましょう

一人暮らしでは、ついいつも同じような調理法ばかりになってしまいがち。「飽きたなぁ」というときは『五法』でいつもと違った調理法にもチャレンジしてみましょう

日本料理の調理法には、それぞれ「生(切る)」「煮る」「焼く」「揚げる」「蒸す」を示す『五法』というものがあります。自炊をすると「料理のバリエーションが少なくて飽きる…」「いつも同じものばかり作ってしまう」という人は、この五法を意識して、いつもよく使う食材でもあえて違った調理法を試してみてはいかがでしょう。

五法は日本料理の考え方ではありますが、普段の日本の食卓には各国の料理がすでに馴染んでいます。そこで日本で定番となっている料理も含めて、一般的な家庭料理の一部を五法に当てはめてみました。献立に迷ったときの参考にしてください。

生(切る) … 刺身、サラダ、マリネ、カルパッチョ、酢の物…
煮る … 煮物、煮魚、煮込み料理(ポトフ、シチュー、カレーなど)、鍋料理…
焼く … 焼き魚(塩焼、照り焼き、ムニエルなど)、炒め物(野菜炒め、炒飯など)、ソテー、ステーキ、ハンバーグ、餃子、オーブン焼き(グラタン、ピザなど)…
揚げる … 素揚げ、フライ、天ぷら、カツ、コロッケ、唐揚げ…
蒸す … 蒸し料理(茶碗蒸し、蒸し野菜など)…
 

基本の調味料『さしすせそ』+αでアレンジする

手持ちの調味料だけでも、いつものご飯の味に変化がつけられます。

手持ちの調味料だけでも、いつものご飯の味に変化がつけられます。

基本の調味料と言えば、「さ=砂糖」「し=塩」「す=酢」「せ=醤油」「そ=味噌」。一人暮らしでも常備していることの多い調味料だと思います。持っているのがこの5つの調味料だけだったとしても、いつもと違った組み合わせで使うと、料理の幅が広がり、同じ食材でも飽きることなく食べ切ることができます。

例えば、普段は醤油と砂糖で煮ていた鶏肉の煮物に、酢を加えてみる。塩を使っていた野菜炒めを、バター醤油で味つけをしてみる。洋風コンソメの素で味をつけていたスープを鶏がらスープの素に変えてみるなど…。

基本の『さそすせそ』と、その他一人暮らしでも使い勝手のいい調味料がそれぞれどんな料理に使えるのかをまとめてみました。

(基本の『さしすせそ』)
砂糖 … 煮物、照り焼き、砂糖漬け…
 … 塩焼き、塩炒め、塩煮、塩蒸し、塩もみ、塩漬け…
 … 煮物、酢の物、マリネ、ドレッシング…
醤油 … 煮物、醤油炒め、酢の物、醤油漬け、おひたし…
味噌 … 味噌汁、味噌焼き、味噌煮、味噌炒め、酢味噌、味噌漬け…

(その他、あるとバリエーションが広がる調味料)
みりん … 煮物、照り焼き、みりん漬け…
マヨネーズ … 煮物、炒め物、サラダ、ドレッシング、ソース…
ケチャップ … 煮物、炒め物、ドレッシング、ソース…
ソース … 煮物、炒め物、ソース…
バター … バター焼き、煮物、バター炒め、バター蒸し、
だしの素 … 洋風、和風、中華…
 

『ちょい足し』でアレンジする

ちょい足し

薬味や香辛料など、ほんの少し加えてみるだけで、ご飯が美味しく楽しくなるかもしれません

毎度同じ食材で、同じ調味料・味つけは飽きる。でも、「忙しいから、いつもと違うことは面倒」「無理」という場合もあるかもしれません。そんなときは、手軽に『ちょい足し』を試してみましょう。

例えば、野菜スープに市販のチューブ入りおろしニンニクやおろし生姜をちょい足しする。炒飯にちりめんじゃこをちょい足しするなど…。カップラーメンや冷凍食品・レトルト食品にプラスしてもいいでしょう(参考:本格派に変わる!? パスタソースのちょい足し大実験)。「どんなものをちょい足ししたら、いいの?」と迷う場合には、次のようなものから始めてみるのがおすすめです。

・ニンニク
・生姜
・唐辛子
・ネギ
・ごま油
・ちりめんじゃこ、しらす
・鰹節
・塩昆布
・粉チーズ
 

レシピサイトを使う

料理を自分で考えるより「てっとり早く誰かに考えてほしい!」と思う人には、レシピサイトが便利です。食材別・調理法別・テーマ別・調理時間別などで料理を簡単に検索できます。

オールアバウトでも、こちらのページから「料理の種類」「食材」でレシピを検索することが可能です。一人暮らしでも作れる簡単で美味しいレシピがたくさんありますので、ぜひご活用ください。

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