北京の五大スイーツ3「豌豆黄(エンドウ豆の羊羹)」
西太后のお気に入りの宮廷デセール

北京スイーツ「豌豆黄」

中国茶のお茶請けとしてもぴったりの伝統菓子

宮廷料理の最高峰「満漢全席」の一品として供される豌豆黄は、もともと春から夏にかけて出回った、北京の庶民のスイーツでした。一説によると、西太后が北海(現・北海公園)で涼んでいた時に、売り子に献上された豌豆黄を食べたところ、その美味しさに感動し、宮廷デセールになったと言われています。次に紹介する芸豆卷も一緒に献上され、同じく宮廷デセールとなりました。

エンドウ豆をペースト状に煮込んで、砂糖を加えて寒天で固めた豌豆黄は、日本の羊羹に近い食感。満漢全席など高級レストランのものは、甘さ控えめで、口の中でホロリとくずれる上品な味。一方、「御食園」や「稲香村」などお菓子屋さんで売られているものは、もっちりと歯ごたえがあります。現在は春から夏のシーズン以外でもいただけます。価格はレストランの場合、1皿約20~30元、お菓子屋さんならば1つ約5元です。

北京の五大スイーツ4「芸豆卷(インゲン豆の餡包み)」
2種類の餡の組み合わせが絶妙な逸品

北京スイーツ「芸豆卷」

ひんやりしっとりの口当たりがとても上品

豌豆黄のところで紹介しましたが、その美味しさが西太后を感動させ、庶民のスイーツから宮廷デセールになりました。そのため、レストランでは豌豆黄とペアで出されることが少なくありません。写真は菓子屋「御食園」のもので、普通とはちょっと形が違いますが、一般的には名前の通り、餡をくるりと巻いたような円形や四角形をしています。

インゲン豆をペースト状に煮込んで、砂糖で味付けし、それを平たくのばした上に餡子をのせて巻きあげて作ります。インゲン豆の餡と小豆餡(もしくは胡麻餡)の組み合わせが絶妙で美味。豌豆黄と同じく、レストランのものは口の中でとけるソフトな食感で、町のお菓子屋さんのものはもっちりと重厚な味がします。価格はレストランの場合、1皿約20~30元、お菓子屋さんならば1つ約5元です。

北京の五大スイーツ5「薩其【王馬】(中華おこし)」
祭祀のお供え物として使われた極上スイーツ

北京スイーツ「薩其【王馬】」

日本の“おこし”よりずっとやわらかくてふわふわの口当たり

薩其【王馬】は清代、皇帝陵の祭祀のお供え物だったという由緒正しい宮廷デセール。もともと清朝の統治民族であった満州族のお菓子でした。当時、支配階級だった満州族が各地に派遣され、その先々で薩其【王馬】を広めたことから、今では中国全国どこでも食べられるように。日本でもシャーチーマー(サチマ)の名前で知られています。ただし、やはり発祥の地・北京の薩其【王馬】は格別です。

作り方は、小麦粉に飴を混ぜ、ふくらし粉でふくらませてから、油で揚げたり、熱を加えたりしてから乾燥させます。形状は日本のおこしに似ていますが、伝統的な薩其【王馬】は硬くなく、手で持っただけでホロリとくずれるやわらかさ。写真のようにドライフルーツでトッピングされたものも少なくありません。「御食園」や「稲香村」などお菓子屋さんはもちろん、普通のスーパーで売られていることも少なくありません。価格は10センチの正方形ぐらいの大きさで15元程度です。

北京スイーツの紹介はここまでですが、北京には他にも栗子凉【米羔】や水晶【米羔】など、美味しいスイーツがまだまだあります。自分の勘を頼りにあれこれトライしてみるのも楽しいですよ!

チャイナスイーツ大好きという方、「心温まるホットなチャイナスイーツ湯圓(中華白玉)」、「中国人が一番好きな伝統スイーツ、月餅」、「皇帝が愛した宮廷デセール杏仁豆腐」もぜひ読んでみてくださいね。
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