北欧ノルウェーのお金がかかるお酒事情
ノルウェー産のおいしいお酒を旅行中に飲むためには、いくつかの酒事情を知っておくと便利
ノルウェー人とお酒の歴史
蚤の市でもお酒由来の雑貨が見つかる。ビールジョッキを手にしている楽しそうな妖精ニッセとノルウェー人男性
アルコールド度数が20度以上の「Brennevin/ブレンネヴィン」と呼ばれる蒸留酒が国内に伝わったのは1500年代といわれており、当初は薬として使用されていました。1800年代になると薬以外の用途でも使用されるようになり、地主には蒸留酒を自家生産する権利が与えられました。金銭的に余裕がない時は、地主は給料としてお酒を小作人に手渡していたそうです。その結果、蒸留酒の生産量・消費量は急増し、15歳未満の未成年も泥酔状態に。1800年代半ばには、国民のお酒好きは依存症のレベルにまで悪化し、犯罪率も増加するなど、大きな社会問題に発展。
その結果、1917~1927年には蒸留酒、ワイン、ビールを含む禁酒令が施行されました。1926年に行なわれた国民投票の結果、翌年に禁酒令は廃止。現在の人々のコーヒー好きは、この期間に大好きなお酒が禁止されてしまい、その代替品としてコーヒーが国民の生活に普及したとも言われています(別記事:ノルウェーのコーヒー文化)。国民の飲みすぎを防止するために、政府による厳しい規制は今でも続いていますが、人々のお酒好きは昔も今も変わってはいません。