体のむくみに効く食べ物……レシピのポイントを掴んでむくみ解消!
夏野菜を中心とした塩分控えめの献立
暑い夏、汗を大量にかき、疲労により体力を消耗すると、体内の血流が滞り、一部に血しょうが溜まってこれがむくみの症状となります。暑い夏は発汗によって水分だけでなく、体の機能が正常に働くための必要な栄養素も不足してしまいます。夏は水分だけではなく足りなくなった栄養素もきちんととるようにしましょう。また長時間立ちっぱなしであったり、帰宅後すぐにエアコンをつけて体を急激に冷やしたりすると、せっかく補給した水分が体内に溜まり、むくみを引き起こす原因になります。余分な水分を排出させてあげるためには利尿作用のあるカリウムを多く含んだ食材を食べるのが理想です。
カリウムを多く含む食材が有効
夏野菜の効能は様々
カリウムは、きゅうりやトマトなどの夏野菜に多く含まれている栄養素です。体の中に塩分の元となるナトリウムと水分を溜め込まないためにも、 ナトリウムの排泄を促してくれるカリウムを積極的にとりましょう。いも類、大豆や小豆などの豆類、玄米にも多く含まれています。
たんぱく質不足には要注意
たんぱく質は常に摂取しましょう
食欲が減退する夏は、特にたんぱく質の摂取が不足します。血液中のたんぱく質が足りない状態になると、自律神経が血液中の水分を血管の外に出して血中のタンパク濃度を一定に保つように働きます。この血管の外に出された水分が周囲の組織に滲み出し、これがむくみとなるのです。ついつい喉越しが良い麺類や冷たいおやつを食べたくなりますが、きちんと肉や魚、豆製品などからたんぱく質をとるように心がけましょう。
塩分は控えめにとりましょう
塩辛いものは注意が必要です
濃い味つけのものを食べた後は、ものすごく喉が渇きます。これは体が水分を欲しがる生理的な現象です。私達の体内はナトリウム濃度を一定に保とうとする働きがあり、 体内のナトリウム量が多くなると、その濃度を薄めようとして、 いつも以上に、水分を体内に溜め込もうとします。塩に含まれるナトリウムこそが、むくみを引き起こす原因となります。
温かい料理で血液の循環を良好に
夏でも温かいものを意識して
3食の食事での水分補給はなるべく自分の体温以上のものをとることが望ましいです。冷たい飲みものの場合は、一気に飲むと急激に体を冷やしてしまうので、少しずつゆっくりと飲むように心がけましょう。体が冷えると、体の隅々まで温かい血液が行き届かず、水分代謝も滞ってしまいます。
クエン酸が代謝を高めます
酸味のあるものは疲労回復効果もあり!
夏野菜を摂取する場合、疲労回復効果のあるクエン酸を多く含む酢やドレッシングを調味料に使って食べることをお勧めします。また夏野菜そのものにクエン酸が多く含まれているものもあるので積極的に取り入れてみましょう。今回献立に取り入れたトマトもその一つです。クエン酸は疲労回復に効くだけではなく、代謝を高めますから、むくみの解消にも効果的です。
夏に美味しい果物がおすすめ
夏のおやつの定番アイテム
夏に美味しいスイカやメロンなどの果物にはリンパや血液など身体の代謝良くする働きがあります。利尿作用もあるので体内に滞っている水分を外に出してくれます。食べ過ぎはお腹を壊す恐れがあるので禁物ですが、ぜひ適量をおやつに取り入れてください。
8月 体のむくみを防ぐ献立レシピのポイント
暑い夏は発汗によって水分だけでなく、体の機能が正常に働くための必要な栄養素も不足してしまいます。水分だけではなく足りなくなった栄養素もきちんととるようにしましょう。余分な水分を排出させてあげるためには利尿作用のあるカリウムを多く含んだ食材を食べるのが理想です。
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いかとじゃがいものトマト煮
トマトのうまみと酸味がたっぷり
爽やかな酸味が特徴のトマトは、加熱すると甘みとうまみが増します。バジルやパセリも加え、サッパリとした味付けで野菜がモリモリ食べられます。パスタと絡めても美味しくいただけます。
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米茄子のマヨ味噌田楽
ジューシーな茄子のうまみを楽しめます
茄子は水分が多く、体を冷やす作用があります。暑さに負けそうな時、茄子を食べて体の熱を逃がしましょう。利尿作用もあるので体に滞った水分を外に排出してくれます。マヨ味噌をのせることで、小さいお子様でも喜んで食べてくれます。
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冬瓜と鶏ひき肉のスープ
体がホッとするシンプルなおいしさです
冬瓜は熟してくると皮がかたくなり、冬まで保存がきくことからこの名前がついています。冬瓜はカリウムを多く含んでおり、利尿作用、むくみを解消する働きがあります。体を冷やす作用もあるので夏の献立に良く取り入れられます。
■玄米ご飯
独特の食感をお楽しみください
玄米に多く含まれるビタミンB1には疲労感や倦怠感を取り除く働きや、神経や筋肉の働きも良くする効果があります。不足すると食欲不振やむくみなどの症状が現れます。日々の献立に積極的に取り入れてみましょう。
(2人分)白米3/4合と玄米1/4合を合わせ、水で研ぎます。研ぎ水は捨て、1.2合分の目盛りまで水を入れ15分程度置き、玄米モード(なければ白米モード)で炊飯します。
■すいか
夏のおやつにはもってこいです
体のむくみを防止する成分カリウムは果肉や種子に多く含まれます。疲労回復や利尿作用があります。夏の暑さで衰えた身体に優しくいたわります。
(2人分)すいか200gを皮つきのまま食べやすい形に切ります。
一人分あたりの栄養価
30~49歳男性<身体活動レベル2>の1日の食事摂取基準/目標量を目安にした夕食の献立を提案しています。
エネルギー(kcal),たんぱく質(g),脂質(g),塩分(g)
カリウム(mg),ビタミンB1(mg)の順に掲載します。
■いかとじゃがいものトマト煮
238.8(kcal),18.8(g),6.2(g),2.4(g),1016.1(mg),0.22(mg)
■米茄子のマヨ味噌田楽
196.3(kcal),2.6(g),13.3(g),1.2(g)
221.9(mg),0.04(mg)
■冬瓜と鶏ひき肉のスープ
53.9(kcal),5.6(g),2.1(g),0.5(g)
188.8(mg),0.83(mg)
■玄米ご飯
265.9(kcal),4.7(g),1.0(g),0(g)
92.6(mg),0.05(mg)
■すいか
22.2(kcal),0.4(g),0.1(g),0(g)
72.0(mg),0.02(mg)
□合計
777.1(kcal),32.1(g),22.7(g),4.1(g)
1591.4(mg),1.16(mg)
※身体活動レベル2⇒座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客など、あるいは通勤、買い物、家事、軽いスポーツなどのいずれかを含む場合の方を基準にしています。
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