ビジネス文書/メールのビジネスマナー

「締切厳守」や「要返答」など……ビジネスメールのNG集

上司に対して『時間厳守』などの締切厳守や『要回答』『要返答』などのメールは注意。最悪の事態は、メールが原因でお客様や取引先を怒らせること。メールは便利ですが、書き方・使い方を間違えると逆効果に。今回はビジネスメールのNG例と改善策を紹介します。

鈴木 真理子

執筆者:鈴木 真理子

ビジネス文書ガイド

「締切厳守」や「要返答」などビジネスメールでやってはいけないこと

「締切厳守」や「要回答」など、ビジネスメールのNG集

「締切厳守」や「要回答」など、ビジネスメールのNG集

新入社員・若手社員は、幼少の頃から携帯電話やパソコンに慣れ親しんだネット世代です。でも、プライベートメールとビジネスメールは大きく違います。その違いを理解しないと、上司をヒヤリハットさせてしまいます。では、上司に聞いた、部下の困ったメールと改善策を挙げてみます。
 

ビジネスメールNGその1:顔文字やマークでいっぱい

■ビジネスメールのNG例
× 今日は遅刻してすみませんでした^^;
× 課長、今日は研修で講師に褒められちゃいました(^_^)
× 速報!!! 新規案件を受注しました♪
× 課長が夏休み中、僕が管理職の代行をします(爆)
× 残業続きでホトホトつかれています(苦笑)

顔文字や(笑)は原則としてビジネスメールでは使いません。 『!』『?』は、必要最低限にとどめましょう。これらがいっぱいあると、「プロ意識がない」「学生気分が抜けない人」と誤解されてしまうことがあります。ビジネスメールなら文字だけで気持ちまで伝わるように、表現力を磨きましょう。

■改善策
  • 原則として顔文字や(笑)は使わない。
  • 文字だけで気持ちを伝える表現力を磨く。
 

ビジネスメールNGその2:上から目線

あなたのメールに上司は満足していますか

あなたのメールに上司は満足していますか

企業の風土にもよりますが、部下のメールの言い回しにカチンとする上司もいます。

特に何かをお願いするときは要注意。たとえば、『要回答』や『締切厳守』の言葉はキツイ印象なので丁寧な言い回しに変えます。

文末では、指示命令形『~してください』を依頼形『~してくださいますか』に変えるのも一案です。

さらにクッション言葉『恐れ入りますが』『お手数ですが』を前置きしたり、『お時間のあるときに』と添えてみるとよいでしょう。

■催促メールのNG例と改善例
△ 【要回答】9/2(水)懇親会の出欠を返信してください。
○ 【予定伺い】9/2(水)懇親会の出欠はいかがなさいますか

△ 残業削減のためのアイデア募集(9/2締切厳守)
○ 9/2(水)をめどに、残業削減のためのアイデアをご教示くださいますか。

× 返信がないのですが、私のメールを読んでくれましたか?
× 部長、大至急回答してください。
→本当に急ぎの場合は、メールよりも2wayになる口頭がベター。 さらに失礼のないようマナーをもって話すこと。

また、返信の締切を設定するときは、相手にムリのないようにします。『大至急』を連発しては段取り下手をアピールするようなものです。なかには毎日100通のメールを受信する管理職だっているのですから、相手の立場になってメールを送るようにしましょう。

■改善策
  • 『要回答』や『締切厳守』の言葉は使わない。
  • 文末は『~してくださいますか』の依頼形にする。
  • 『恐れ入りますが』『お手数ですが』などのクッション言葉を前置きに使う。
  • 返信の締切は相手の無理のない範囲に設定する。
 

ビジネスメールNGその3:報連相のすべてがメール

報連相は手段を選ぼう

報連相は手段を選ぼう

■報連相メールのNG例
× 明日から一週間休暇を取りたいと思います。
× 顧客からクレームがあったので報告します。
× 昨日、家族が入院しました。 
× 昼食はラーメン屋さんに行きませんか??

上記は、「目の前にいるのに、報連相のすべてがメールでけしからん!」と上司を立腹させた事例です。業界や上司のタイプによっては、口頭よりメールを好むかもしれませんが、なんでもかんでもメールで済ませるのは考えものです。

とくにクレームや事故の報告はスピード勝負。すぐにその場で口頭で伝えましょう。 メールだと相手がいつ読むかわかりません。また、相談も対面や電話の方が意志疎通がしやすいでしょう。メールにすると文章量が長くなりやすいうえ、ニュアンスが伝わりにくいので非効率になることが多いのです。

■改善策
  • なんでもかんでもメールで済ませない。
  • 急ぎの連絡はメールでなく口頭で伝えよう。
  • 相談事は対面や電話を使おう。
私が担当する研修やセミナーを終えると、新入社員・若手社員からお礼のメールをもらうことがあります。心温まる言葉が散りばめられていたり、今後の決意がハッキリ書かれていたり。毎回感心しながら読ませてもらっています。そう、年齢や社歴に関係なく、素敵なメールは書けるのです。ぜひ、あなたもビジネスメール力を高めましょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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