ビジネスメールで相手のことを何と呼ぶ?

ビジネスメールの他称

貴殿、貴方、貴女……。失礼にならない他称とは?

あなたはビジネスメールで相手のことを何と呼んでいますか? 貴殿・貴兄・貴女という言葉もあれば、あなた・〇〇様・〇〇部長など、さまざまな表現方法がありますね。それを読んだ相手が、しっくりくればいいですが、逆に「間違っている」「感じが悪いぞ」と思われてしまったら、あなたの印象や評価が下がってしまいます。この機会に読み手に違和感を与えず、失礼のない呼び方、ビジネス向けの他称について確認しましょう。

<目次>  

「貴殿・貴兄・貴女」は使い分けに注意

自分のことは自称、相手のことは二人称や他称で書きます。後者には「貴殿(きでん)、貴兄(きけい)、貴女(きじょ)」などの言葉がありますが、これらはメールよりビジネス文書や手紙で見かけるかもしれません。

上記3つのなかで、よく使われるのは「貴殿」です。では、これは誰もが使ってよい言葉でしょうか。辞書で調べると、貴殿は「男性が目上や同輩の男性に対して用いる語」(大辞林 第三版)とあります。つまり、男性が男性に使う言葉なので、書き手や読み手が女性の場合には不向きと考えられます。なお、貴兄は男性が使う言葉、貴女は相手が女性のときに使う言葉と記されています。

とはいえ「貴殿、貴兄、貴女」の使い方には諸説あり、とくに「貴殿」は広く使われています。いずれにせよ、書き手と読み手の性別や関係性によって正しく使い分けなければならないので、考える時間がかかったり、間違えた場合には謝ったり再送したりという手間もかかります。

また、ダイバーシティの観点から性差を意識した言葉づかいはいかがかとも思いますので、ビジネスシーンでは次のような敬称を使ってはいかがでしょうか。
 

「様」と「殿」、敬称は「様」が最適

「様」の敬称をつければ安心!

「様」の敬称をつければ安心!

おすすめするのは、名前に敬称をつけることです。メールを送るときは、きっと相手の名前がわかっていますよね。大切なお名前は、省略しないでぜひ入れましょう。あなたも「お客様」「取引先の方」「業者の人」と呼ばれるよりも、名前を呼んでもらうほうが嬉しいのではないでしょうか。

敬称は「様」が最も丁寧で性別や目上・目下の関係性を問わず、どなたに対しても安心して使えます。「鈴木様」「鈴木 一郎様」などと書きましょう。

個人に用いる敬称には、「様」以外に「殿」もあります。ただ、「殿」は目下に使う言葉ととらえる人もいることから万能とは言い切れません。つまらないことでカチンとさせないよう、ビジネスメールでは避けるのが賢明でしょう。
 

役職者には二重敬称に要注意

続いては、役職者に対する書き方です。社内に鈴木さんという部長がいたら、「鈴木部長」と書きます。名前+役職は敬称なので、「鈴木部長様」とは書きません。もし書けば二重敬称になってしまいます。社外にいる「鈴木部長」に対しても使えますが、なんとなく失礼に感じるなら「部長 鈴木様」「人事部長 鈴木 一郎様」のように役職を前にし、名前に様をつけることをおすすめします。

また、「先生」には「鈴木先生」と書けば十分なので「様」はつけません。
 

間違えやすい敬称の使い方

メールを複数人に送るとき、宛名を連名にすることがあります。たとえば、お客様が夫婦の場合「鈴木一郎・花子様」と「様」を1つだけ書く人がいますが、これは誤りです。敬称は兼用できないので、ひとり一人に「様」をつけ、「鈴木一郎様・花子様」としてください。
 
自信をもってメールを送ろう

自信をもってメールを送ろう

メルマガなど大勢に一斉送信するときは、ひとり一人の名前を書かずに「各位」にする方法があります。「各位」は「みなさま」の意味なので「各位様」と二重敬称にしないようにしましょう。

言葉は時代とともに意味や使い方が変遷するので、生き物ともいわれます。二人称には、「お前、汝(なんじ)、ソチ、貴様」などたくさんの言葉がありますが、「貴様」は現代では失礼な言い回しとされ、ビジネスメールに書いたら大変なことになってしまいます。

一方、プライベートのやりとりなら、親しい仲間には「YOU(ユー)はどうする?」などと書くと笑いを誘いますね。ビジネスでは失敗しない人になり、自信をもってメールを送りましょう。

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