鎌倉ならではの市場動向と注目物件(2ページ目)

モデルルームは90平米台の2LDK

建物の特徴はいくつかあるが、ここではモデルルームについて述べるに留める。販売センターでは1タイプを再現しているが、選ばれたのが東向きの中住戸、それも90平米台の2LDKである。青田売りの仮設モデルルームでは、最も条件の良い（例えば最上階の角といったような）住戸が選定されることが少なくない。これは建物全体の印象を引き上げるための売り手側の販売戦術という側面もある。

ということは、つまり（南向き住戸が多いのにも関わらず）あえて東向きを取り上げ、しかも開口面の少ない中住戸を選んだことに、鮮明な設計コンセプトの存在を予感してしまうわけだが、90平米の2LDKという要素はそれをさらに確信させるに余りあるスペックだ。ここで冒頭の話に立ち返ろう。23区からの、例えばシニア層のふたり暮らしを想定し企画されたことが容易に想像できる。市場特性と商品企画が一貫した物件には、“この場所に相応しい1棟”というフレーズが与えられる。

「ザ・パークハウス鎌倉若宮大路」は、現在「プロジェクト発表会」を開催中である。「事前案内会」は8月下旬の予定。現地標高は海岸に近いものの約7mほどだという。さらに防災に対する設計上の取り組みは、さすが三菱地所グループと感心させる対策が見て取れる。見学に訪れる予定の方は、詳細のヒアリングを推奨したい。


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