パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

食パン専門店 セントル・ザ・ベーカリー【銀座】(5ページ目)

「ほんとうにおいしい食パン」専門店が有楽町にオープン。バゲットで有名なVIRONの西川さんの新しいスタイルのお店です。定番サンドを最高の状態で味わえる本物志向のサンドイッチカフェが併設されています。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

食パンの価値について考える

飲み物も、コーヒーはオーダーが入るごとに一杯分ずつ挽いてハンドドリップし、軽く2杯分あります。オレンジジュースは果実味たっぷりの絞りたて。それらがサーヴされるテーブルは複製品ではなくて、北欧のデザイナーによる手仕事の作品。あちこちからほんとうに良いと思って選ばれたもの、本物志向が伝わってきます。
シェフキュイジニエ、高橋健二郎さん

シェフキュイジニエ、高橋健二郎さん

セントルのカフェメニューはコンビニエンスストアや町の喫茶店にも昔からあるベーシックなもので構成されていて、価格だけ比べると高価ですが、職人が焼いたばかりのパンを使って、料理人が本物の素材を用いて一皿ずつ調理しているからです。「早く安く簡単に」の多い時代に、貴重な体験です。
食パンの包装は都会的にシンプル。銀座土産におすすめ

食パンの包装は都会的にシンプル。銀座土産におすすめ


スーパーに行けば100円以下のパンもある時代。「日本の食パンは安すぎる。大手のラインではどんどん作れるから売価58円、原価48円なんていうのもある。でも個人店ではそんなことはとてもできない。パンの価値は本当にそんなに低いのか?と思うんですね」西川さんは言います。VIRONでは一袋一袋、職人による調整が必要な小麦粉レトロドールを使うなど、個人店にしかできないことを極めてきた西川さん。

「ここでは、今日作った食パンを今日サンドイッチで食べてもらう。それが我々にできることです。食べてもらえばわかるはず。銀座に来た時の特別な食でいいんです。ほんとうにおいしい食パンを買いたい、と思っていただけたら」
奥の部屋は書斎のよう

奥の部屋は書斎のよう


まずは「ほんとうにおいしい食パン」をゆっくりと味わって、パンの価値について、日本のパンの未来について、考えてみたくなるお店です。

 
セントル・ザ・ベーカリー

セントル・ザ・ベーカリー

■セントル ザ・ベーカリー
住所:中央区銀座1-2-1(桜通り)東京高速道路紺屋ビル1F
電話:03-3562-1016
営業時間:10:00~18:00(16:00L.0 パンの販売は18:00まで)
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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