中国茶のプロが開発に携わった経緯
Teamediaの森崎氏は、1年ほど前に、中国側の組むメーカーをどこにするかを検討するため、数社の製品をサンプルとして取り寄せました。専門家の協力のもと、分解して比較したところ、内部の構造に様々な問題点があり、このままでは火災が起きかねない、と電気製品の怖さを痛感したと言います。その分解作業の中で、技術面とデザイン面が共に優れていると感じたメーカーに注目しました。そして、時間をかけて改良の交渉を重ね、日本側の要望を安全とユーザー視点の両面から伝え、納得のいく製品ができるまで、何度も試作を行うことになりました。
そのままでは日本の安全基準を満たすことができず、PSEマークが取得できないため、改良が必要だったのです。このような過程を経て、中国国内モデルとは全く別物に仕上がりました。
100V仕様は委託生産になるため、製造ロットが大きくなりましたが、中国茶に興味を持った人たちが身近なお店で手に入れることができるようにという思いで完成した製品です。中国茶を鑑定する中国の国家資格である中国高級評茶員の資格も持つ森崎氏は、長年の中国茶との関わりを通して、入門者から茶道家の思いまで、多くの中国茶ファンの言葉に耳を傾けてきました。それらをくみ取って開発されたのが、この電茶壺なのです。
電気が通っているのにお湯が沸かなくなった、ランプが点灯しなくなった、など中国製に多かった故障原因も一つ一つ解明し、素人には気付きにくい安全面も十分に考慮されています。広東省にある電茶壺のトップメーカーの協力を得て、外観や電圧だけでなく、電気回路やマイコンに改良を加えて生産された日本向けの特別限定モデルが出来上がりました。