コーチング/信頼関係作り

こんな人にイライラしていませんか?(2ページ目)

思わず「話が違うじゃないか!」と言いたくなる相手やシーン、あなたにも覚えがありませんか? 締め切りを守らない、話し合いの結果と違うことを平気でし出す、話が保留のまま……。でもその原因、あなたにもあるかも知れません。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド

「同意する」ということ

「同意」というプロセスはとても大切です。

コーチング

相手と同意しているかどうかを確認することが大事

マネジメントであっても、個人的な約束であっても、しっかりと同意が交わされていれば、相手は主体的に行動し、同意した内容は何らかの形で達成されるでしょう。同意とセットで主体性は発揮されるのです。

実際には達成されない場合でも、同意があれば、それを軸にしてフィードバックしたり、話し合ったりすることができます。なんとなくフィードバックや話し合いがしづらいなぁと思う場合、そこには同意がない可能性があります。私たちは、同意しているつもりになっていても、実際には同意できていないことも少なくありません。そして、その結果、「話が違うじゃないか!」というイライラにもつながっていくのです。

同意というのは自然に発生するものではなく、主体的につくり出すものです。そのためには、具体的な関わりやコミュニケーション、はっきりとした台詞が必要となります。

真に同意していくためのヒント

では、同意のプロセスをつくり出すには具体的にはどのような行動が必要でしょう。そのためのヒントをいくつか考えてみましょう。

■相手がどのように理解したか、話してもらう

私たちは同じ話を聞いても、それぞれに解釈、理解します。たとえば、「月曜に提出してね」と言われた場合、月曜の朝一には出すと思う人も、月曜日中に出せばいいと思う人もいるのです。

そうした違いを埋めていくには、互いに確認することが必要です。

「私はこのように捉えたのですが、あなたはどのように捉えているのかをあなたの言葉で教えてもらえませんか?」というように、互いの理解やイメージをすりあわせることで同意に近づくことができます。

■はっきりとリクエストする

あなたは普段、相手にどのくらいはっきりリクエストしているでしょうか?

「こうしてほしい」とはっきりリクエストする代わりに、

「こうしてくれるとうれしいんだけど」
「こうしてくれると助かるんだけど」
「できれば、こうしてくれないかなぁ」

というぐあいにお茶を濁してはいませんか? 

同意をする際には、はっきりとリクエストすることが必要です。それは、相手に強要する、きつく言うということではなく、自分の責任においてクリアに伝えるということです。

同意は双方向のコミュニケーションです。もちろん、相手のリクエストを聞くこともセットで行う必要があります。

■同意した内容をその後どのように扱うのかについても同意する

ミーティングや打ち合わせで同意した内容を、次どのタイミングで、どのように扱うのかを明らかにしておく必要もあります。同意したんだから後はその人任せ、では無責任です。

同意とは瞬間ではなく、継続的なコミュニケーションでもあります。

相手の主体性やモチベーションに火をつける同意の仕方

せっかくですから、イライラしない同意の仕方を越えて、効果的な同意の仕方についてのヒントをお伝えましょう。

「事実だけでなく、意味まで共有する」
「部分だけでなく、全体像も共有する」
「行動だけでなく、ゴールも共有する」

そうすることで、相手の主体性や参加意識をぐっと高める同意のプロセスをつくることができます。


同意がある関係は、自分と相手がともに自律的になると同時に、協力関係、信頼関係の構築にも役立ちます。ぜひこの記事をきっかけに、あなたの同意力に磨きをかけてみてください。
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