莫高窟への道
陽関の烽火台跡。漢代・唐代の西端で、詩人・王維は「西のかた、陽関を出づれば故人無からん(陽関を出たら友人もいなくなるだろう)」と詠んだという ©牧哲雄
明代の長城の西端の関城、嘉峪関。その造りはまさに城 ©牧哲雄
■周辺の世界遺産
先述したとおり、敦煌から訪ねられる玉門関は世界遺産「シルクロード:シルクロードの始点、天山回廊の道路網」の構成資産。
また、敦煌から約300km、バスで4~5時間の位置にある嘉峪関(かよくかん)は世界遺産「万里の長城」の一部でもある。明代の長城の西端で、防衛拠点として大きな役割を果たし、「天下第一雄関」の異名をとる。近くには懸壁(けんぺき)長城などもあり、北京で見る石の長城とはまったく異なる姿が楽しめる。
莫高窟のベストシーズン
地平線の彼方へと続く一本道。紀元前の時代から、このシルクロードを通って多くの旅人が行き来した ©牧哲雄
これも陽関の烽火台跡 ©牧哲雄
季節は日本と同じ。夏の平均最高気温は33度前後、冬の平均最低気温は-1度程度。気温は不安定で、夏40度を超えることもあるし、冬-10度を下回ることもある。砂漠なので温度差が激しく、夏は東京より暑く、冬は寒い。1日でも寒暖の差が激しく、夜は昼より15~25度ほど気温が下がる。
砂漠は灼熱と酷寒を避けて春か秋がベストシーズンになるものだが、敦煌の春は砂嵐のシーズン。そのため一般的には9~10月がベストシーズンといわれる。
世界遺産基本データ&リンク
鳴沙山の夜。砂漠は音を吸収し、神秘的な静寂が夜空を包み込む ©牧哲雄
ロマンを感じさせる玉門関。西へと思いを馳せずにはいられない ©牧哲雄
登録名称:莫高窟
Mogao Caves
国名:中国
登録年と登録基準:1987年、文化遺産(i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi)
【関連サイト】
- ベネチアとその潟/イタリア
- 万里の長城/中国
- 天壇/中国
- 北京と瀋陽の明・清朝皇宮群/中国
- ラサのポタラ宮/中国
- 麗江旧市街/中国
- 蘇州古典園林/中国
- 西逓・宏村/中国
- 黄山/中国
- 九寨溝/中国
- 黄龍/中国
- 青城山と都江堰灌漑施設/中国
- 開平の望楼群と村落/中国
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