例えばこんなとき、フィンランド語ができたなら……
知らない言葉の意味を推測しながらの街歩きも楽しいけれど、例えば営業曜日がわからなくては困りもの。上の看板は、月・金曜/木曜/土曜の営業時間を示しており、Tervetuloaは「ようこそ」の意味
それでも街なかではしばしば、状況を頼りにしてみても意味が類推しにくい単語や表記に遭遇して、にわかに困惑することがあります。例えば、ravintolaと書かれた建物がレストランであることは店構えから簡単に想像できるでしょうが、卓上に塩と砂糖が並んでいて、それぞれの蓋にsuola/sokeriと書かれているだけでは、とっさにどちらがどちらか、類推は難しいでしょう。
おいしい料理に巡り会えたら、店員さんに「おいしい!」の気持ちを現地の言葉で伝えたいもの
本当の意思疎通とは、自分の気持ちや感情が相手に届いて、同じ瞬間に共有できること。ならば、数字の読み方を暗唱していくより、挨拶や感情表現をできるだけいろいろ覚えて積極的に使うほうが、ずっと旅が豊かになるのではないでしょうか。
フィンランド語をまったく勉強したことのない皆さんが、現地で「こんなときフィンランド語ができたら……」と痛感する瞬間は、きっと以上のようなシチュエーションが主でしょう。そんなわけで今回は、旅行中にこうした状況を楽しく切り抜けられるように、街で見かけるのに意味の類推しにくいフィンランド語、相手に気持ちを伝えるためのフィンランド語だけを厳選し、まとめてみました。
なお、すべてのフィンランド語にはカタカナで発音を併記していますが、結果的に実際のサウンドにより近く聞こえると判断した場合には、本来のカタカナ表記にはないやや横暴な表記(ウュやロョなど)もあります。あまり深く考えず、見たままにさらっと発音してみてください。日本人の発音は、意外にもよく通じるはずですよ。なお、フィンランド語ではあらゆる単語が例外なく第一アクセントで発音されます。
※次ページ では、解読できないと大問題の、営業時間の表示と男女トイレの見分け方についてレクチャー!