フランス料理 部門
まずは「フランス料理 部門」から。他のジャンルの部門も同じく、各ジャンルから選ぶのは1店だけ。例えば、前菜部門で選んだお店は、それ以外の料理部門(アミューズ部門や主菜部門など)では選んでいません。各料理ジャンルにつき一軒限定をルールとしています。
ただし、特例としてデザート部門とカフェ部門に関しては料理部門で選んだ店と同じ店が選ばれることもあります。
グジェール 部門
「メシャン・ルー(京都)」の「グジェール」
ブルゴーニュ地方の郷土料理「グジェール」とは、チーズを練り込んだシュー生地菓子のこと。アミューズというよりも、「泡」のおつまみ感覚で供されることが多いです。一般的なグジェールは「泡」など飲み物と一緒にいただかないと舌が乾いてしまうような素っ気ないものが多いのですが、「メシャン・ルー(京都)」のグジェールはブルーチーズがトロリと包み込まれており、まさにチーズを食べている感覚。こういう気の利いたスターターは嬉しいですね。
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アミューズ 部門
「ラフェットひらまつ」の「アミューズ」
続いて、アミューズ部門で選んだのは「ラフェットひらまつ(大阪)」からの一皿。関西近郊の食材を使用したアミューズ3種盛りはどれも一口サイズで食べやすく、特に聖護院蕪のスティックを使った「平すずき」のカルパッチョは、日本のフレンチならではの素材を活かした繊細で上品なテイストでした。
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前菜 部門
「コシモプリュス(神戸)」の「鮎とショコラ」
前菜部門は「コシモプリュス(神戸)」の今やスペシャリテとして有名になった「鮎とショコラ」。詳しい解説は関連記事をお読みいただくとして、「足し算による美味しさ」「食材の活かし方」「独創性」の3つの要素が高次元で融合・表現されたジャパニーズ・フレンチの傑作だと思います。見た目の美しさだけでなく、細部まで手の込んだ作り込みの高さは小霜シェフの真骨頂ですね。
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スープ 部門
「オステリア バスティーユ(京都)」の「聖護院蕪のスープ」
スープ部門はもはや殿堂入りとも言える「オステリア バスティーユ(京都)」の「聖護院蕪のスープ」。京都らしい聖護院蕪を余すことなく活かしきったスープは、寒くなればなるほどに糖度が上がる聖護院蕪の甘味(旨味)が存分に発揮されており、そこにさらに玉葱のコクが加味される秀逸の仕上がり。聖護院蕪好きの人には是非ともオススメしたい逸品です。
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フォアグラ 部門
「エッサンシエル」の「フォアグラのポワレ」
フォアグラ部門は大阪にある「エッサンシエル」のスペシャリテ。まるで「蕨餅」のようなルックスがユニークですよね。フォアグラに甘味の利いたパンデピスのパウダーを塗した一皿。シンプルながら実に完成度の高い味わいとなっています。
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メイン料理(魚) 部門
「レストラン モトイ(京都)」の「目鯛のポワレ」
魚料理から選んだのは「レストラン モトイ(京都)」の「目鯛のポワレ」。均一に火入れされた魚はもちろん、トマトと実山椒という組み合わせのソースとも相性抜群で驚きましたが、さらに特筆したいのが、ガルニの存在。正確にいうと、ガルニというよりも「ガルグイユ」のような温野菜の盛り合わせが添えられており、このクオリティが極めて高い! 京の地野菜はそれぞれ個別の火入れが施され、この温野菜だけでも幸せな気分にさせてくれましたね。まさに一皿で二度美味しい。そんな一皿です。
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メイン料理(肉・ジビエ) 部門
「サクラ(大阪)」の「網獲り真鴨料理」
肉・ジビエ部門は、「フランス料理 サクラ」の「新潟産網獲り真鴨胸肉の純米酒炙りとトゥールーズ風脚肉ソシスのラメル、ほのかに香るアバのソースをマルコポーロの軌跡に乗せて」に決定。今年は国内外問わずに本当にたくさんのジビエ料理をいただいてきましたが、やはり国産のジビエ料理はいいですね。特に東北地方の網獲り真鴨は素晴らしく、同じく新潟の日本酒で炙った身質の風味豊かで旨いこと! ここにソースの魔術師こと小出シェフによる「マルコポーロ」ソースが添えられ、これぞフランス料理!というべき陶酔感に浸れました。
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アヴァン デセール 部門
「トランテアン(神戸)」の「マドレーヌ」
アヴァン デセール部門は「トランテアン(神戸)」で登場した「ラ メール ブラジィエ」の名物ともなっているオリジナル・レシピの「マドレーヌ」! よくあるマドレーヌのような少しパサついたような感じはなく、味わい的にはフィナンシェに近い感じで、しっとりとした食感が印象的な逸品です。
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デセール 部門
「サクラ」の木苺を使ったデセール
デセール部門は「フランス料理 サクラ」のパティシエール中井博子さんによる「真紅の煌き 木苺の瞬間マリネ 王冠模様で 滑らかなホワイトショコラとマダガスカルの芳香」。ティアラをイメージされたという木苺のデセールは、食べるのがもったいないぐらいに美麗でキュート。しかも、美しい盛り付けだけではなく、各所に超絶技法が施されており、デセールとしての完成度も素晴らしいのです。
カンパリで瞬間マリネされた木苺の中にはソースが忍ばせてあり、ホワイトショコラのムースの上にはヴァニラアイス、という構成。さらに熟した苺100%のソースには山椒が隠し味のアクセントが付与され、添えられたフリュイルージュのソルベも濃厚。さらにさらに皿の周りには乾燥した苺のクラッシュが散りばめられ、思わず息を呑む圧倒的な仕上がりに。
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カフェ(食後Tea) 部門
「モトイ」のカフェリスト
高級ガストロにおいて、食後のカフェも重要な要素でしょう。そこで選んだのは「レストラン モトイ(京都)」のカフェメニュー。あの紅茶業界のトップブランド「ロンネフェルト社」の紅茶がオンリスト! しかも日本のコーヒー業界に名を馳せる「ウニール」さんのスペシャリティコーヒーまで追加料金なしで選べるのです! 嬉しすぎる食後のお楽しみですよね。
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お次は、
日本料理の部門です!