薬膳料理/冬の薬膳・薬膳レシピ (乾燥・風邪対策)

【うるおい不足タイプの薬膳レシピ】豆腐のカニあん

カラダに必要な水分が失われると、のどが渇いたり、髪が乾燥したり、皮膚がかゆくなったり、のぼせたりします。体質もありますが、年齢や環境によって起こるケースもあります。体質チェックとともに、カンタン薬膳レシピの「豆腐のカニあんかけ」にもチャレンジしてみてくださいね!

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

豆腐のカニあんかけ

熱を出したあとの「水分補給」にもぴったり!「豆腐のカニあんかけ」


「うるおい(津液)不足タイプ」チェックしてみよう!

薬膳は、中医学の理論にもとづき、生薬や食材をあわせて健康を維持したり、治療に役立てる料理のことをいいます。中医学の理論で重要なひとつは、その人の体質やその日の体調といった「証(しょう)」にあわせることです。以下のチェックで4つ以上あてはまれば、アナタは立派なうるおい不足タイプといえるでしょう。

□ のどが乾き、水を飲みたがる
□ 肌や髪が乾燥している
□ 手足がほてる
□ イライラしやすい
□ のぼせがある
□ 寝汗をよくかく
□ 夕方から夜にかけて熱(微熱)が出る


ちなみに、カラダに必要な水分を薬膳では「津液(しんえき)」と呼びます。汗、唾液、胃液、尿、リンパ液などが含まれ、体内のあらゆる水液を総称しています。粘膜や皮膚をうるおしたり、内臓の働きや関節を潤滑に動かす働きがあるので、不足すると口が渇いたり、肌がカサカサしたり、便秘になったりします。

ただ、汗っかきでのぼせがあるなど、同じような症状が出ても、熱(暑がり)タイプとは区別しないといけません。うるおい不足タイプは、カラダを冷却する水分が足りなくて相対的に熱が出たり、乾燥しているので、余分な熱を冷ますというより、不足している水分を補うことで、体内の水分代謝異常をコントロールするのです。

■うるおい不足タイプにオススメの食材

長イモ、豆腐、牛乳、豆乳、ヨーグルト、白キクラゲ、カニ、イカ、アワビ、スッポン、クラゲ、鶏卵、鴨肉、トマト、ホウレン草、梨、メロン、イチジクなど

「豆腐のカニあんかけ」の材料   

豆腐のカニあんかけの材料

フライパン1つでできるのも魅力

<材料> 2~3人分
豆腐……350g
カニの缶詰……110g(1缶)
卵白……1個
万能ネギ……少々(なくてもOK)
出し汁……300cc
塩……少々
水溶き片栗粉……少々

「豆腐のカニあんかけ」の作り方

1 豆腐は食べやすい大きさに切り、出し汁と一緒に鍋に入れて加熱する。
2 フツフツと沸騰してきたらカニの缶詰をほぐして加え、塩で味を整える。
3 水溶き片栗粉でトロミをつけ、卵白を流し入れる。器に移し、万能ねぎを散らす。

「豆腐のカニあんかけ」のポイント

カニはカラダの熱を冷まし、体液を補ったり、血のうっ滞の解消にいいものですが、手に入らない場合はホタテの缶詰で代用してみてください。ホタテにはのどの渇きを癒したり、消化を助ける働きがあります。

なおうるおい不足タイプは、香辛料などの辛いものや刺激物の多食はNGです。より乾燥させてしまうので、気をつけましょう。

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